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星河の覇皇

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第八十一部第四章 一日のうちにその三十三

「中央政府は弱いわ」
「だからこそですね」
「こうした機会を逃さないことですね」
「何としても」
「そうあるべきですね」
「そうよ、ではね」 
 カバリエはさらに言った。
「今回はメキシコが動く前に」
「その前にですね」
「こちらが動きますね」
「そしてメキシコの手柄としない」
「そうしますね」
「そうよ、必要とあらば」
 その目を鋭くさせてだった、カバリエはまた言った。
「いいわね」
「妨害ですね」
「そちらもね」
 こう言うのだった。
「考えていきましょう」
「それも外交ですね」
「邪魔者の妨害も」
「それも」
「そうよ、笑顔でもね」
 顔はそうであってもというのだ。
「その手はどうか」
「見えないところで、ですね」
「秘かに動かす」
「お酒に薬を仕込む様なことも行う」
「それが外交ですね」
「そうよ。ルールは守るけれど」
 これは絶対だが、というのだ。
「ルールの範疇外のことはね」
「あらゆる手段を講じて行う」
「そして利益を得る」
「それが外交ですね」
「連合でもそれは同じですね」
「そういうことよ、ポーカーをしてもね」
 カバリエは今度はこのトランプのゲームで例えて話した。
「一対一とは限らないわね」
「左様ですね」
「観客、ひいてはディーラーも引き入れ」
「そうして利益を得る」
「それが外交ですね」
「そうよ、カードもね」
 トランプのそれもというのだ。
「仕込んでおくこともするものよ」
「ルールを守ってもですね」
「そうした明らかな反則も行いますね」
「ばれなければいい」
「そうでもありますね」
「そう、さっきルールは守ると言ったけれど」
 それでもというのだ。
「それでもよ」
「水面下ではどうか」
「必要とあらばですね」
「そうしたことも行う」
「全ては国益の為ですね」
「そこが内政や経済と違うわ」
 こうした分野とは、というのだ。
「貿易にも関わってくるけれど」
「違反行為も水面下でばれないといい」
「それで利益を得られれば」
「それで問題はないですね」
「外交というものは」
「そういうことよ、だからメキシコに対しては」
 この国にというのだ。
「かなりね」
「悪質と言われることをしても」
「それでもですね」
「あの国は止めますね」
「両国の仲裁を止めますね」
「そうするわ、ケニアとトンガは」
 この二国の対立はというのだ。 
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