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星河の覇皇

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第八十一部第四章 一日のうちにその三十二

「観ていきましょう、ケニアは旧アフリカ諸国では力のある国よ」
「はい、国力も高く」
「そして人口も多いです」
「産業も盛んですし」
「元気のある国の一つです」
「それに対してトンガは小国だけれど」
 連合では数少ない王国の一つでもある。
「オーストラリアと関係が親密だから」
「今回もですね」
「オーストラリアはトンガを支持していますね」
「それで実質オーストラリアとケニアの対立にもなっています」
「そうした面もあります」
「ええ、その両国の間に立てるだけの国は」
 それはというと。
「何処なのか」
「それはですね」
「その国は」
「一体どの国か」
「おそらくは」
 カバリエはさらに言った。
「今回はメキシコが水面下で動いているみたいね」
「はい、その様ですね」
「あの国がどうも動いていますね」
「秘かにあの国の外交官が両国の外務省を頻繁に出入りしています」
「あの国は今両国と親密なので」
「それで、ですね」
「ここであの国が仲裁するとね」
 カバリエはこの場合についても述べた。
「中央政府としては好ましくないわ」
「今回は各国間で解決するよりも」
「中央政府が動いた方がいいですね」
「問題が激化し関係も悪化しているので」
「それ故に」
「ええ、大きな問題にこそね」
 まさにというのだ。
「中央政府は出てね」
「解決してですね」
「その力を見せる必要がありますね」
「中央政府が連合を代表する政府であり」
「事態を解決させられると」
「中央政府は江戸幕府と言われているわね」
 実際にそうした存在だと言われている、これは日本の江戸時代から言われていることは言うまでもない。
「多くの藩、政府の上にある政府でね」
「その中にあってもですね」
「幕府も一つの藩、政府でしたし」
「分権体制の上にある政府であり」
「他の国とは一段上程で」
「そうした立場なので」
「強いことは強いけれど」 
 連合を代表する政府として建言は備えているのだ。
「けれどね」
「エウロパやマウリアと比べますと」
「中央政府の力は弱いですね」
「逆に各国の力は強いですね」
「藩の様に」
「しかも藩は摂り潰せたわ」
 江戸幕府はこれは出来た。
「けれど連合ではね」
「各国を潰せません」
「最高の処罰で連合からの追放です」
 この場合その国家の連合内での全利益が没収され特権も剥奪される。そして市民の安全も保障されない。つまり生存権や経済活動を全否定されるのだ。
「ですがこれもです」
「実際に受けた国は存在しません」
「その話が出たこともありません」
「ネットでの荒らしの文章で出る位です」
「本当にその程度だから」
 それでというのだ。 
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