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星河の覇皇

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第八十一部第四章 一日のうちにその二十一

「勤務している大使館員の人もね」
「多いですか」
「我が国とは違ってね」
 ナウルとは、というのだ。
「それこそね」
「そうですか」
「いや、我が国位になると」
 スクは笑って言った。
「小国の小さな力から外交にも力を割いて」
「その外交能力を連合に集中せざるを得なくて」
「もうね」
「サハラに対しては」
「マウリアもね。一人を養う位のお金を出して」
 外交費としてはほんの雀の涙であることは言うまでもない。
「それでね」
「閣下の様にですね」
「うん、行ってもらって」
「それも臨時雇いの人に」
「そうしてだから」
「もう何でもないですね」
「そうしたものだよ」
 こうボーイに話した。
「本当に募集して一人来たら」
「その人がですね」
「めでたく採用だよ」
「凄い状況ですね」
「本当にサハラにはね」
 ナウルはというのだ。
「力を削ぐなんてことは」
「出来ないですか」
「実際ね」
「連合にはそうした国もありますか」
「そうだよ、我が国は特にね」
「連合の中でも」
「小さな国で」
 小国の中でもというのだ。
「三百以上ある国の中で」
「どれ位ですか?」
「国力と人口で言うと」
 こうしたものを基準とすればというのだ。
「もうね」
「下からですか」
「三番目位かな」
「そうした国ですか」
「うん、だからサハラについては」
「サハラのどの国かではなく」
「サハラ全体のね」
 この地域全てのというのだ。
「大使館でね」
「大使ですか」
「一人きりのね」
「そうですか」
「ちなみにもっと財政が苦しいと」 
 どうなるかもだ、スクは話した。
「マウリアともね」
「兼ねてですか」
「置かれた時期もあったそうだよ」
「マウリアとサハラは違いますよ」
 ボーイもそこはと言った。
「宗教も文明も」
「そうだよね」
「けれどそれをですか」
「一緒くたにして」 
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「大使館を置きますか」
「そうした場合もあったんだ」
「そこまで扱いが悪いですか」
「しかも人員はね」
「大使お一人ですか」
「大使といえば呼び名がいいけれど」
 それでもというのだ。
「実際はね」
「違うというのですね」
「只の留守番役で」
 それに過ぎずというのだ。 
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