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星河の覇皇

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第八十一部第四章 一日のうちにその十八

「そんな国がです」
「思い浮かぶね」
「はい、メジャーな国々ですと」
「そうだね、けれどね」
「それがですね」
「連合ではね」
 この国華連合ではというのだ。
「それこそね」
「そうした国ばかりでないですね」
「むしろ小国の方が数が多いんだ」
「それで大使は」
「その小国の人で」
「大使館もですね」
「そうだよ、自宅兼で」
 大使は今自分達がいる場所の話もした。
「ほんの一軒家だよ」
「大国の大使館ですと」
「凄いよね」
「大きな建物がどんとありますね」
 オムダーマンの首都であるバグダート星系にだ。
「凄いのが」
「それで働いている人もね」
「多いですね」
「けれどね」
「連合の小国は」
「こんなものだよ」
 こう素っ気なく言うのだった。
「本当にね、外交はしていても」
「サハラでは」
「マウリアでもね。もう小国の外交は連合の中で必死で」
 それでというのだ。
「サハラやマウリアには」
「大使の人が一人ですか」
「そう、臨時雇いのね」
「正規の大使館員でもないですか」
「アラビア語喋れなくてもいいから」
 ちなみにスク達も今は銀河語を喋ってやり取りをしている、彼がアラビア語を喋ることが出来ないからだ。
「資格一切不要で」
「凄い条件ですね」
「もの好きか他に仕事がなくて」
「そうした人がですか」
「もう何もせずに留守番だけしてればいい様な仕事として」
「それを受けて」
 そしてというのだ。
「大使もですね」
「今ここにいるんだ、大学を休学して」
「遊びみたいな感じですね」
「いや、只の連絡係だから」
 ナウル外務省としてはだ。
「毎日一回連絡をして」
「それで終わりですね」
「後は健康に気をつけて」
 そうしてというのだ。
「二年間ね」
「ここにいればいいですか」
「それで正規の外交官の人達は」
 他の人員もだ。
「連合の中で頑張っているんだ」
「ではサハラのことは」
「マウリアもね、基本ね」
「どうでもいいですか」
「だってここに市民も」
 ナウル国籍の彼等もというのだ。
「僕だけだし」
「在留市民の心配もないなら」
「余計にね」
「気兼ねすることがないですか」
「そうした状況だから」 
 スクはボーイに素っ気なく話した。
「余計にね」
「こちらには力を入れていないですか」
「もう余力どころかその余力までね」
「連合に入れていて」
「こっちはもう連絡員だけで」
 大使という名称のというのだ。 
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