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星河の覇皇

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第八十一部第三章 無関心でいられる訳その十四

「わからないわ」
「そうですか」
「そのことについては」
 どうにもと言うのだった。
「まだね」
「わからないので」
「即位式の陛下への参列の時期は」
 それはというのだ。
「まだね」
「見極めですね」
「私達の決められることではないわ」
 到底と言うのだった。
「このことはね」
「サハラのことですね」
「あの地域の戦争が終わって」
「それからですね」
「政治は時としてね」
 伊東はこうも言った。
「相手を待つものよ」
「そして待つこともですね」
「政治のうちよ」
「そうですね」
「ええ、このことで待ちきれないと思っても」
「仕方のないことですね」
「他国の戦争に介入するなぞ」
 とてもというのだ。
「出来る筈がないですね」
「そうしたことは日本には」
「出来る力があっても」
 日本の国力はサハラ全土を合わせたものより遥かに上だ、だから戦争を止められる力があると言えばあるのだ。
「サハラよ」
「連合の外ですね」
「連合の中ならね」
「それならですね」
「連合の中で武力衝突はないけれど」
「衝突や対立を仲裁することは出来ます」
「それはいつもしているわ」
 その連合の中でというのだ。
「ですから」
「それで、ですね」
「連合の中ならね」
「衝突を仲裁して止めさせて」
「終わらせることは出来るわ、そして」
「若し陛下が行かれるなら」
「その時期も調整出来るけれど」
 それが可能だが、というのだ。
「それでもね」
「サハラについては」
「大使館があっても」
 それでもというのだ。
「情報収集程度で」
「何か出来る力はないわ」
 これは連合のどの国もだ。
「日本にはね」
「だからですね」
「ここは状況を見て」
 そのうえでというのだ。
「ことが整えばね」
「その時にですね」
「動くのよ」
 日本側としてはというのだ。
「そうしたものだから」
「だからですね」
「私達は今はね」
「待つしかないですね」
「サハラの戦争が終わってね」
「アッディーン大統領が皇帝になる」
「その時までね」
 まさにというのだ。
「待って」
「そうしてですね」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのだ。 
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