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星河の覇皇

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第八十一部第三章 無関心でいられる訳その四

「今回もな」
「我が国とですね」
「オーストラリア、そしてだ」
「パプワニューギニアもですね」
「三国共にだ」
 まさにというのだ。
「得るべきだ」
「それがいい形ですね」
「そこで間違えるとだ」
 一方が利益を得ると、というのだ。
「一時の得であってな」
「トータルでは、ですね」
「損となる、まことにな」
「長期的に考えるのが政治であり」
「外交も然りでだ」
 それでというのだ。
「長期的に、広く考えるとな」
「外交はその参加国全てがですね」
「利益を得るべきだ、戦争なら別だが」
「戦争ならばこちらが一方的に利益を得ても」
「いいが」
 それでもというのだ。
「その戦争でもだ」
「あまりにも一方的に利益を得て」
「奪うものが過ぎるとだ」
「禍根を残しますね」
「一次大戦のイギリスやフランスの様にな」
 オルコットはこの二国の名前も出した。
「なってしまう」
「左様ですね」
「あの時イギリスとフランスはドイツに一方的に利益を得た」
「ベルサイユ条約で」
「そうしたが」
 それがというのだ。
「その後でな」
「ナチスが台頭しましたね」
「アドルフ=ヒトラーがな、そしてだ」
「第二次世界大戦に至り」
「彼等はベルサイユ条約で得たものより遥かに大きなものを失った」
「そうなりましたね」
「ああなるのが関の山だ」
 戦争で多過ぎる利を得てもというのだ。
「だからだ」
「利益はですね」
「戦争でもな」
「多くは得ないことですね」
「その方がいい」
 まさにというのだ。
「何時でもな」
「どの国に対しても」
「確かに我が国はオーストラリアとはな」
「いい関係を続けていて」
「利益もな」
「考えていますね」
「気を使っている」
 実際にというのだ。
「そうしている、だが」
「それでもですね」
「他の国も同じだ」
「今話に出た国もですね」
「日本にしてもな」
「そして韓国にしても」
「充分に考えてだ」
 そのうえでというのだ。
「ウィンウィンでだ」
「いくべきですね」
「それを忘れるとな」
「後が、となるということは」
「よく頭に入れていくことだ」
 どうしてもというのだ。
「いいな」
「はい、では」
「オーストラリアとだ」
「パプワニューギニアとも」
「三国がそれぞれバランスよくだ」
 利益をというのだ。 
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