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星河の覇皇

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第八十一部第三章 無関心でいられる訳その二

「あくまでだ」
「連合ではない他の世界ですね」
「だからな」
「あちらのことは情報として」
「聞いただけでだ」
「主なことは」
「今はオーストラリアとパプワニューギニアだ」
「この三国でどうか」
「それを決めてだ」
 そしてというのだ。
「利益を出したい、そしてその利益は」
「我が国だけではないですね」
「オーストラリア、パプワニューギニアのな」
「三国で、ですね」
「出すものであってな」
「我々の一人勝ちにならない様に」
「国益を出すのは当然だ」
 このことは言うまでもないとだ、オルコットは言い切った。
「それはな」
「国家として」
「我々もだ」
「政治家は国家に国益をもたらすものなので」
「市民にもな」
「それが務めですね」
「当然のな、さもないとだ」
 国益を国家そして市民にもたらせられない政治家はというのだ。
「落選する」
「選挙に」
「そうなる、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「次の職を探すことになる」
「それが政治家ですね」
「そうなりたくないならだ」
「国益を出すことですね」
「当然としてな、しかしだ」
「その国益については」
「一国だけ一人占めするとな」
 そうなると、というのだ。
「相手国の恨みを買う」
「そうなりますね」
「韓国はいつもそれで失敗している」
「日本に対して」
「あの国は千年以上も前から日本相手にはムキになってだ」
「国益を全て手に入れようとしますね」
「それがだ」
 まさにというのだ。
「日本に見抜かれてな」
「毎回同じことを考えていますと」
「わかる」
「それも容易に」
「しかも恨みも買う」
「一度手に入れても」
「損の方が多い」
 そうなるというのだ。
「その次は相手もな」
「相手に得ばかりにはさせないですね」
「そう思って必死になるからだ」
 だからだというのだ。
「どうしてもだ」
「激しい競り合いになり」
「そしてだ」
「今度はですね」
「それ程得られるものはなくなる」 
 その時に丸儲けと言っていい状況になってもというのだ。
「そしてそれが続くからな」
「トータルとしては損になりますね」
「そうなる、だからな」
「こちらが一方的に得をすることは」
「そうした外交はしないことだ」
「相手と利益を分け合う」
「所謂ウィンウィンだ」
 オルコットはホルンにこの言葉も出して話した。
「その関係であるべきだ」
「外交もまた」
「実際に我が国はオーストラリアとは常だったな」
「そうですね、今に至る兄弟国として」
 ホルンもその通りだと頷いて答えた。 
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