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星河の覇皇

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第八十一部第二章 軍事の素養その十三

「ましてや私利私欲のみならな」
「問題外ですね」
「自分以外考えられない者は」
「そうした者は国家元首になってはならない」
「そうでもありますね」
「そうだ、時折いるが」
 民主政治でも選ばれる、ソフィストに騙されて誤った選択をしてしまうこともまた民主政治であるからだ。
「その様な輩こそな」
「閣下は、ですね」
「とりわけ軽蔑されていますね」
「左様ですね」
「政治家、国家元首として」
「多少利を貪ってもいい」
 私利私欲を求めてもいいというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「それに溺れてですね」
「それのみになってはですね」
「国家元首ではないですね」
「あるまじきことですね」
「そうだ、サハラではよく出た」
 そうした国家元首もというのだ、政治家や官僚、軍人でもそれは同じだ。
「私利私欲のみでな」
「己の栄華と贅沢のみ求め」
「それに溺れた輩もですね」
「サハラでは多く出ましたね」
「暴君も多く出た」
 そうした者達もというのだ。
「君主制、共和制問わずな」
「そう言っていい人物もでしたね」
「サハラには多く出てですね」
「そしてですね」
「私利私欲に溺れていましたね」
「文字通り酒池肉林に溺れてだ」
 そうなってというのだ。
「それのみになる輩がな」
「多かったですね」
「そうでなければ愚君、暗君と呼ぶべき者が」
「実に多く出て」
「そして醜い姿を晒しました」
「世が乱れるとだ} 
 即ち戦乱の中ではというのだ。
「どうもな」
「暴君や暗君が出ますね」
「愚君もまた」
「その様ですね」
「戦乱は人心を乱し荒ませ」
 そうさせてというのだ。
「そしてだ」
「そうした輩も出す」
「そうなってしまいますか」
「戦乱というものは」
「そうした側面もありますか」
「中国で最も暴君が出たのは何時か」
 それはというと。
「春秋戦国時代、そして五胡十六国から南北朝時代だ」
「つまり戦乱の時代ですね」
「その頃に多く出た」
「逆に平和な時代だと出ない」
「そうなっていますか」
「欧州でもだった」
 この地域もというのだ。
「戦乱、ルネサンス期の領主達の中にだ」
「暴君や暗君が多かった」
「あの地域は長い間戦乱が絶えませんでしたが」
「その中でもですね」
「暴君等が多く出た」
「そうなのですね」
「大小の領主達の中でな」
 そうだったというのだ。 
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