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星河の覇皇

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第八十一部第二章 軍事の素養その十二

「普通に考えれば大丈夫だが」
「念には念を入れますね」
「軍にアウトカースト層を入れるだけでなく」
「それに加えて」
「さらにですね」
「そちらも考えている」
 政治士官の様な軍への目付け役の導入もというのだ
「我々はだ」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「何かあれば」
「その時は」
「そうだ、軍が叛乱してだ」
 そしてというのだ。
「我々を脅かすかも知れない」
「それならですね」
「事前に手を打つ」
「その為にもですね」
「目付け役を置き」
「下手なことをさせないのですね」
「そうも考えている、置く理由は色々だ」
 それはどうにでもなるというのだ。
「それこそな」
「左様ですね」
「そちらのことは、ですね」
「どうにでもなりますね」
「まさに」
「そうだ、そこは私が考えてある」
 既にというのだ。
「ではな」
「軍隊の掌握も」
「そちらもですね」
「進めていきますね」
「そしてアウトカースト層の権益の確保を」
「マウリア全体で」
「そして同時にだ」
 ジャバルはさらに言った。
「マウリアの国力もな」
「高めていきますね」
「そちらもですね」
「進めていきますね」
「そして貧富の差もですね」
「なくしていく、権益の確保はだ」
 それはというと。
「当然だがそれだけではない」
「閣下が見ておられるのは」
「アウトカースト層だけでなく」
「マウリア全体ですね」
「この国の全てを見て考えておられますね」
「マウリアから世界だ」
 ひいてはというのだ。
「国際社会からどうマウリアが利益を得るか」
「このこともお考えですね」
「外交についても」
「左様ですね」
「そうだ、それも広く先の先までだ」
 国益、それを考えるならというのだ。
「そうまでしてだ」
「それこそですね」
「真の政治家であり国家元首ですね」
「そういうことですね」
「目先しか、狭い範囲しかだ」
 それだけしかというのだ。
「見られないのならな」
「国家元首の資質はないですね」
「それだけで」
「まさにですね」
「そうだ、先の先まで広く見てこそだ」
 マウリア全体をというのだ。
「そこまでしてだ」
「真の国家元首ですね」
「国全体をそうして見て」
「そのうえで考え政策を立てて実行し」
「国益をもたらすものですね」
「それが出来ない国家元首は国家元首でない」
 ジャバルは言い切った。 
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