| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十一部第一章 全戦線でその四十七

「社会秩序を形成するものでありだ」
「差別とはまた違いますね」
「特定の民族や宗教、そういったものに対する偏見はだ」
「あってはならないものであり」
「それが差別でだ」
「許されないものである」
「それがエウロパの考えだ」
 こう言うのだった。
「それ故にだ」
「この度のことは」
「閣議でも話すが」
「閣下としてはですね」
「規制すべきだ」
 これがギルフォードの考えだった。
「書き込んだ者は処罰だ」
「罰金なりの」
「それもそれなりの額のな」
「それに処するべきですね」
「これまでも罰金としていたが」
「どうも額が軽く」
「それでだ」 
 そのせいでというのだ。
「その額をだ」
「重くする」
「そうされますか」
「そうだ、こうしたものはだ」
 差別が関わる犯罪行為はというのだ。
「この程度とな」
「行う者が思う」
「そのことが問題ですね」
「どうしても」
「それで、ですね」
「刑罰を重くしてだ」
 罰金にしてもより高額にしてというのだ。
「そうしてだ」
「行為の責任を重視させる」
「そうさせるのですね」
「ここは」
「それがいいのですね」
「そう考えている、だからだ」
 ギルフォードはカミュとアランソにさらに話した。
「ここはそうする」
「左様ですか」
「それではですね」
「この度は手を打つ」
「それがその罰金の増加ですね」
「大きな額の罰金ならだ」
 それならばというのだ。
「額を見てどうかと思う者が多くなるな」
「そこからですね」
「行為の責任を感じる」
「そして額が大きいなら」
「その額を常に思いますね」
「そうだ、だからだ」
 そのことが考えられるからだというのだ。
「この度はだ」
「そうされますか」
「そしてですね」
「この度はその様にしていき」
「そうした書き込みを減らしますね」
「そうしていく、そして間違ってもだ」
 ギルフォードはこうも言った。
「貴族が平民を、平民が貴族に侮蔑の言葉を使うことはな」
「双方ですね」
「あってはならないことですね」
「貴族が平民に対しても」
「平民が貴族に対しても」
 カミュもアランソもこのことについて述べた。
「そのどちらもですね」
「決してあってはならないですね」
「そうだ、貴族の方が地位は上だ」
 エウロパではこのことは確かに定められている。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧