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星河の覇皇

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第八十一部第一章 全戦線でその四十六

「左様でしたが」
「そうだな、だが国の主にしてもだ」
「同じですね」
「国の主は国家の第一の僕でだ」
「法の下にありますね」
「独裁国家でないとな」 
 そうでなければというのだ。
「そうなる」
「左様ですね」
「そしてエウロパは法律でもだ」
 ここで言う法律とはエウロパの法の根幹を形成している憲法のことだ。
「民主主義と定められている」
「そして言論の自由を定めている」
「なら尚更だ」
「批判もですね」
「喜んで受ける、そしてだ」
「その批判からですね」
「よりよきものを見出していく」 
 そうしていくというのだ。
「これからはな」
「そうされますか」
「そしてだ」
「このエウロパをですね」
「よりよくしていく」 
 アランソに淡々とだが強い言葉で話した。
「私はな」
「そうされますね」
「これまでもそうであったしな」
「これからもですね」
「そうしていく、家族への人格攻撃は別にしてな」
「ご自身については」
「好きなことを好きなだけ言ってもだ」
 人格攻撃も自分自身に対してならというのだ。
「構わない」
「そうなのですね」
「特にな、これは何度でも言う」
 こうも言うのだった。
「今もな、それで近頃ネットの規制について言われているな」
「差別表現ですね」
 カミュはネットの規制と聞くとすぐにこの言葉を出した。
「確かにそれはです」
「常にだな」
「ネットに溢れています」
「そうなっているのが現実だな」
「これはネットの持病といいますか」
「古来よりあるな」
「ネットは誰もが自由に書けます」
 それこそパソコンかスマートフォンがあればだ、誰でも気軽に書き込んで自分の意見を言えるものだ。
「それで、ですね」
「自分の意見それもマイナスのものまで書けてな」
「そうした表現も出ますね」
「その通りだ、そしてだ」
「そのマイナスのものがですね」
「問題だ」
 そうなるというのだ。
「ここではな」
「そういうことですね」
「それでだが」
 ギルフォードはカミュにさらに話した。
「差別表現についてはな」
「やはり規制すべきですね」
「連合は知らないがだ」
 エウロパ、自分達の国はというのだ。
「言論の自由はあれどな」
「差別はですね」
「認められない、階級があろうともな」
「差別は許されないですね」
「階級は区別だ」
 それになるというのだ。 
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