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星河の覇皇

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第八十一部第一章 全戦線でその三十九

「しかしですね」
「多少以上の予算もな」
「それもですね」
「わかっている」
 既に想定しているというのだ。
「だからいい」
「そうなのですね」
「多少以上の予算をつかってもな」
 それでもというのだ。
「新天地を手に入れるとな」
「その予算よりも遥かなものが手に入りますね」
「だからいい」
 多くの予算を使ってもというのだ。
「そういうことだ」
「そうですか、では」
「予算はいい、国民の反発もあるが」
 予算を多く使うことによってというのだ。
「それでもだ」
「このことはですね」
「ことを進めていく」
 政策としてというのだ。
「これからもな」
「そうですか、では」
「国民には私が説明する」
 ギルフォード自身がというのだ。
「そうしていく」
「それでは」
「私自身の政策だからな」
 それ故にというのだ。
「私が説明する、それを言ってだ」
「そしてですね」
「必ず新天地を手に入れる、最初からそこにあることはわかっている」
「新天地に富がある」
「それがわかっているからだ」
 このことは既に無人艇を送っての調査でわかっている、全く未開の地に行くかというとそうではないのだ。
「いいのだ」
「左様ですね」
「ではな」
 こう言ってだ、そしてだった。
 ギルフォードは新天地を目指す暗黒宙域踏破の政策を実行に移すことにした、そして話はそれで終わりではなかった。
 今度はカミュからだった、ギルフォードに言ってきた。
「閣下の政策で支持が高い政策は」
「何だ」
「はい、労働時間の制限ですね」
「それだな」
「それも厳しく」
「人は働かなくてはならないが」
 それでもとだ、ギルフォードはカミュに話した。
「しかしだ」
「過労は厳禁ですね」
「一日最大でも八時間でだ」
「週休二日ですね」
「そして余暇でな」
「英気を養ってもらうのですね」
「過程で過ごしてもらい娯楽もだ」
 こちらもというのだ。
「楽しんでもらってだ」
「娯楽産業もですね」
「発展させていきたいからな」
 だからだというのだ。
「労働時間の制限はな」
「厳しく決められたのですね」
「そうした、勿論賃金もな」
「高くされていますね、これもです」
「支持が高いか」
「はい」
 そうだというのだ。
「また今エウロパの失業率はゼロに近いです」
「それはな」
「はい、国家予算を使ってでしたね」
「公共事業を行っているからな」
 これは今もだ。 
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