| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十一部第一章 全戦線でその四十

「それでだ」
「失業率もですね」
「低い、戦争直後は何かとな」
 それが敗戦ならばだ。
「経済が厄介なことになるが」
「それを一刻も早く解決してですね」
「復興から発展に至らせる為にもな」
「そうした政策を推し進められ」
「今もだ」
 今現在もというのだ。
「行っているのだ」
「失業対策も考慮して」
「失業者が多いよりも国家予算を投入してだ」
「事業を行い」
「そうして就業者を増やしてだ」
 例えそこで国債を多く発行してもだ。
「構わない」
「国債を出してもですね」
「国債は返せる」
 それはというのだ。
「復興して発展したらな」
「その時はですね」
「返せる、そしてだ」
「今実際にですね」
「返している」
 その国債もというのだ。
「無事に返しているからな」
「問題ないというのですね」
「国債を恐れてはならない」
 ギルフォードは強い声で言い切った。
「それよりも現在の危機をだ」
「乗り越えることですね」
「その為に必要な政策を行うにあたり」
「国債を恐れてそれを行わないのなら」
「それは大事を失うことだ」
 そうなるというのだ。
「だからだ」
「閣下は国債を発行されたのですね」
「大々的にだ、そうしてだ」
「予算を調達されて」
「ことを進めたのだ」
 政策、それをというのだ。
「そうしたのだ」
「そうでしたね」
「卿等が見てきた様にな」
「私個人としましては」
 アランソが鋭利な声で言ってきた、そのアイスブルーの目の光はいつも通り澄んだ強さを見せている。
「やはりです」
「国債の発行はだな」
「抵抗がありますが」
「そうだ、国債を発行しないでことが済むならな」
「それならですね」
「それに越したことはない」
 ギルフォードもこう言った。
「やはりな」
「左様ですね」
「しかしだ」
「発行せねばならない時は」
「発行しなければだ」
 そうしなければというのだ。
「駄目だ」
「必要ならば」
「だから私はだ」
「国債を大々的に発行したのですね」
「公共事業の投資にな」
 失業対策そしてインフラ対策でもあるそれにというのだ。
「使ったのだ、そして失業率はかなり減ったな」
「実際にそうなりましたね」
「そしてエウロパ戦役で荒れたインフラもな」
「復興しましたね」
「そうした、それはだ」 
 それでと言うのだった。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧