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星河の覇皇

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第八十一部第一章 全戦線でその四

「他の艦艇に比べてです」
「遅いな」
「そうした兵器でしょう」
「やはりそうだな」
「ですから運用は難しいです、ですが」 
 それでもというのだ。
「私が思いますに我が軍もです」
「開発、製造してだな」
「運用すべきです」
「そうか、ならな」
「オムダーマン軍を研究して」
「潜水艦のことを調べてだ」
 そのうえでというのだ。
「開発してな」
「製造もですね」
「していくか」
「そのことをですね」
「検討するか」
 モンサルヴァートは軍務大臣として述べた。
「これから」
「そうして下さいますか」
「今思った、だが」
「まだですか」
「今この場で話しているだけだ」
 それだけのことだとだ、モンサルヴァートはタンホイザーに話した。そうしてそのうえで言うのだった。
「軍全体で話をしてな」
「そのうえで、ですね」
「決定してな」
「それから総統閣下にですね」
「認めて頂いてだ」
 そこまでの手順を経てというのだ。
「後はな」
「予算が降りればですね」
「開発となる」
「そうなりますね」
「他の兵器と同じだ」
「ただここで話をしても」
「それで決まらない」
 例え話をしているのが制服組のトップ達でもというのだ。
「やはりな」
「軍全体で話をし」
「そして決定してな」
「総統閣下もよしとされれば」
「決まる、そこから予算だ」
 モンサルヴァートはまた予算の話をした。
「とかくだ」
「今はですね」
「話していこう、だが」
「だがといいますと」
「オムダーマン軍が運用したとなると」
 モンサルヴァートはここで険しい顔になって述べた。
「他の国もな」
「開発をはじめることもですか」
「有り得る」
 そうだと言うのだった、ここで。
「あの会戦を観てな」
「では」
「連合もだ」
「あの国もですか」
「あの国が潜水艦を開発したとなると」
 エウロパの敵であるこの国がというのだ。
「そうしてくるかも知れない」
「そうなれば」
 ローズもここでモンサルヴァートに述べた。
「あの国の技術力を考えますと」
「かなりの兵器を開発してくるな」
「はい、恐ろしい兵器を」
「そうなることが予想される」
 モンサルヴァートはローズにも述べた。
「そしてその時はな」
「我々もですね」
「さらに恐ろしい脅威を得たことになる」
 連合軍の他の兵器面での脅威に加えてというのだ。 
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