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星河の覇皇

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第八十一部第一章 全戦線でその三

「その結果です」
「我が軍もか」
「潜水艦を持つべきとです」
「潜水艦は強い」
 実際にとだ、ここで言ったのはローズだった。
「使い方によるが」
「二十世紀は通商路を破壊し」
「水上艦艇を待ち伏せしてな」
「奇襲を仕掛けてです」
「戦果を挙げていた」
「そして核ミサイルを搭載して」 
 核兵器が世に出てからのことだ。
「戦略兵器にもなっています」
「そうだったな」
「はい、ですから」
「潜水艦は有効だな」
「宇宙の時代では戦略兵器にはなりませんが」
 一隻で一国を滅ぼせる様な兵器は存在しなくなっている、多くの星系を持つ国家に対してそれを可能な艦艇なぞないのだ。
「ですが」
「それでもだな」
「隠れて攻撃出来ますから」 
 それ故にというのだ。
「非常に効果的な兵器であることは事実です」
「だからだな」
「アッディーン大統領もです」
「開発したか」
「そして実用化しました」
「宇宙での使用となると」
 今度はモンサルヴァートが述べた。
「それは」
「おそらくステルス性が極めて高い」
「そうした艦艇だな」
「他の艦艇よりもさらに」
「レーダーに観測されず」
「視認もされないなら」
 モニターからだ、肉眼で見える距離は人間のそれは短いものだ。それは宇宙船の窓から見ても同じである。
「それならです」
「潜水していることと同じだな」
「ですから」
「オムダーマン軍は極めてステルス性の高い艦艇を開発したか」
「そして視認もです」
 それもというのだ。
「されにくい」
「そんな艦艇を開発してか」
「実用化し」
「戦線に投入したか」
「そうなのでしょう」
 タンホイザーもこう見ていた。
「やはり」
「そうだな」
「高性能のレーダーならです」
「潜水艦を発見出来るな」
「そう出来るでしょうが」
 それがというのだ。
「海ではソナーでしたが」
「レーダーか」
「はい、高性能のそれならば」
「オムダーマン軍の潜水艦もだな」
「発見出来るでしょう、しかし」
「ティムール軍、そしてオムダーマン軍でもだな」
 つまりサハラのというのだ。
「レーダーでは」
「発見出来ないのでしょう」
「そういうことだな」
「はい、そして発見されると」
「隠密性に特化してだな」
「防御力は低いので」
 そうした性質の艦艇だからだというのだ。
「これは海にあった頃からですが」
「発見されれば終わりだな」
「そうした兵器でしょう、おそらく速度もです」
 隠密性に特化しているが為にというのだ。 
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