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星河の覇皇

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第八十部第五章 秘密兵器その三十四

「穏やかに話す」
「それが国際政治ですね」
「今もです」
「サハラでは」
 劉は今話しているその地域自体の話をした。
「穏やかに話さず」
「大抵はです」
「相手も棍棒を持っていて」
「殴り合う」
「そうした世界ですね」
「はい、そして」
 そのサハラがとだ、八条も話した。
「そのサハラがです」
「いよいよ統一される」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「我々は対しますが」
「国境の備えは置いて」
「そしてです」
「万全の状態で、ですね」
「サハラと親しくです」
「交流をしていきますね」
「平和主義、極端な部類のそれの考えでは」
 ここでだ、こうも言った八条だった。
「国境に防衛ラインを敷いたうえでの外交は危険だとです」
「武器を突き付けての外交とですね」
「そうした意見も出ますが」
「それはですね」
「国際政治では当然のことです」
「備えを置くことは」
「はい、むしろです」
「備えを置かずしてですね」
「政治を行うなぞ」
 それはというのだ。
「危険です」
「極端な平和主義はですね」
「はい、ですが私はです」
「平和主義でもですね」
「備えはです」
 それはというのだ。
「怠りません」
「左様ですね」
「そうした平和主義は連合でも非常に稀ですが」 
 所謂無防備宣言なぞはしないのだ、八条は元々軍の出身でそして国防畑を歩いてきたからこうした考えに至っているのだ。
 そしてだ、八条はさらに話した。
「このままです」
「サハラとの国境にはですね」
「防衛ラインを敷いて」
 そしてというのだ。
「そのうえで交流を進めていきましょう」
「そうしていきますね」
「はい」
 こう劉に答えた。
「これからも」
「それが妥当ですね、万が一が起こっては」
 その時はとだ、バールも話した。
「その時に何かをすれば」
「遅いので」
「ですから」
 それでと言うのだった。
「既にです」
「国境の防衛ラインを備えて」
「用意しました」
「正道ですね」
「正道ですか」
「長官のお考えと政策が」
 まさにそれがというのだ。
「私はそう思います」
「左様ですか」
「はい、まさに棍棒を持ってです」
「穏やかに話すことですね」
「他国に対しては」
 そうなるというのだ。 
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