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星河の覇皇

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第八十部第五章 秘密兵器その六

「ではいいな」
「はい、それでは」
「各艦隊の動きを見て」
「そしてそのうえで」
「今の見えている戦力はですね」
「このまま私の指示に従ってだ」
 総司令官の自分であるアッディーンのというのだ。
「戦ってもらう」
「それでは」
「このまま敵艦隊及び要塞に向けてですね」
「攻撃を仕掛けていく」
「そうしていきますね」
「そうだ、このままだ」
 こう言ってだ、そしてだった。
 アッディーンは戦場全域を見つつそのうえで今は戦艦や巡洋艦等の通常艦艇を使った攻撃を行っていた、ビーム砲やミサイル、魚雷での攻撃が行われていたが。
 それでもだった、決定的なダメージは与えられず。
 ティムール軍は損害を出しつつも健在だった、この状況にマナーマは彼が率いる軍の幕僚達に対して言った。自身が乗る軍の旗艦の中で。
「まだだ」
「まだですね」
「ティムール軍は倒れないですね」
「全く以て」
「これでは埒が明きませんね」
「これまでの二度の会戦と同じく」
「そうだ、若しもだ」
 ここで彼は小声でこう呟いた、誰にも聞かれない様にして。
「あの兵器がないとな」
「?司令何か」
「何か言われましたか今」
「若しもとは」
「何でしょうか」
「何でもない」 
 ここから先の言葉はだ、マナーナは打ち消して述べた。
「気にしないでくれ」
「左様ですか」
「そうだ、しかし我が軍の損害はな」
 それはともだ、マナーマは話した。
「今はだ」
「はい、積極的に攻勢を仕掛けていますが」
「それでもですね」
「前の二回の会戦よりもです」
「損害は軽微です」
「予想を下回っています」
「これはです」
 幕僚の一人がここでこう言った。
「これまで二回の会戦と比べて」
「損害の比率もな」
「少ないですね」
「そうだな、前のティムール軍はな」
「より、でしたね」
「攻撃が激しくだ」
 そしてというのだ。
「果敢に攻めていた」
「あの様に方陣を組んで守りに徹しておらず」
「移動要塞とも連携していませんでした」
「守りは弱くなかったですが」
「それでもでしたね」
「今の様に防御に徹してはいませんでした」
「そうだった、守りに徹している敵を突撃をして攻めれば」
 その時どうかともだ、マナーマは話した。
「損害は大きいが」
「今の様にですね」
「通常の攻め方だとですね」
「その損害もですね」
「軽微で済みますね」
「これまではお互いに突撃してだった」
 オムダーマン軍とティムール軍はというのだ。 
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