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星河の覇皇

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第八十部第五章 秘密兵器その一

               秘密兵器
 オムダーマン軍とティムール軍の戦闘突入まであと十秒もなかった、両軍共緊張の極みに達していた。
 その中でだ、アッディ―ンは遂に命じた。
「全艦攻撃用意」
「了解」
「わかりました」
 すぐに返事が来た、そしてだった。
 オムダーマン軍の全艦艇の砲門が開かれ。
 ミサイルや魚雷の発射用意も整った、艦載機は既にだった。
 まさに今攻撃出来る態勢に入った、その状態になってだった。アッディーンは気を引き締めさせて言った。
「後はだ」
「はい、まずはですね」
「正面からの激突になり」
「そこからですね」
「さらにですね」
「切り札を切る」
 そうするとだ、アッディーンは幕僚達にも答えた。
「そうする」
「左様ですね」
「それではですね」
「その時になれば」
「あの切り札は」
「今は敵軍の後方にだ」
 ティムール軍のというのだ。
「回ってもらう」
「左様ですね」
「それではですね」
「今は敵に察しられない様に」
「そのうえで」
「そうだ、然るべき時にだ」
 まさにというのだ。
「攻めてもらう」
「それで、ですね」
「今は隠れてもらいますね」
「ここは」
「そうしてもらいますね」
「そうだ、ではそれまではだ」
 アッディーンは敵軍の動きを見つつ述べた、見れば敵も攻撃態勢に入っていた。それこそ常に攻撃しようとしている。
 その敵軍を見つつだ、彼は言うのだった。
「これまでの二度の会戦と同じだ」
「シャイターン主席と戦ってきた様に」
「正面から攻めますか」
「そうしていかれますか」
「そうしていく」
 まずはというのだ。
「既存の動きだ、しかし手は抜かない」
 それはしないというのだ。
「全力で向かう」
「左様ですね」
「それではですね」
「これから攻めて」
「敵をそれで打ち破ることもですね」
「考えている」
 切り札を持っていてもというのだ。
「ではな」
「はい、それでは」
「これより総攻撃ですね」
「ティムール軍に対して」
「そうされますね」
「それで敗れたらいい」
 ティムール軍をというのだ。
「それはいい、だがな」
「それが出来なければ」
「その時はですね」
「あの切り札を使われますね」
「そうされますね」
「そうする、では攻撃開始だ」
 今ティムール軍がビームの射程に入った、それでだった。
 アッディーンは攻撃命令を出した、そして実際にだった。 
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