星河の覇皇
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第八十部第四章 万能の天才その五十六
「それを果たしてだ」
「マウリアから階級をなくし」
「アウトカースト層がどの店にも入られて」
「普通の人間の権利を持っている」
「そうした国にしますね」
「カースト制から階級をなくしていきますね」
「それは一朝一夕では出来ないが」
このことはジャバルもよくわかっている、実際にカースト制度は二十世紀に一旦廃止とされたがずっと残っていたのだ。
それでだ、ジャバルも言うのだ。
「しかしだ」
「それでもですか」
「変革をされて」
「それが定着する様にされる」
「そうされるのですね」
「その考えだ」
まさにというのだ。
「私はな」
「だからですね」
「それで、ですね」
「既に変革を進められていますね」
「今から」
「そうだ、そしてマウリアを豊かにすることもだ」
このこともというのだ。
「考えている」
「革命だけでなく」
「マウリアのこともですね」
「考えておられて」
「それで、ですね」
「マウリアに連合の新しい技術を取り入れる」
同盟国であるこの国からというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「マウリアを豊かな国されますね」
「今以上に」
「そうされますね」
「マウリアの国民全員が豊かになり国もだ」
これもというのだ。
「作らないとだ」
「政治家ではない」
「閣下はいつもそう言われていますね」
「その様に」
「左様ですね」
「そうだ、政治家ならばだ」
この職業にいる者はというのだ。
「必ずだ、国家と国民に利益を果たさないとならない」
「絶対にですね」
「そうしないといけないですね」
「国益を国家と国民にもたらさなければ」
「政治家ではないですね」
「私利私欲に溺れてはな」
そうなってしまうと、と言うのだった。
「政治家ではない」
「その時点で、ですね」
「政治家ではなくなる」
「別の存在になってしまいますね」
「政治屋かどうかわからないが」
それでもというのだ。
「政治家ではない」
「だからですね」
「閣下はいつも言われていますね」
「多少懐を豊かにしても」
「私利私欲に溺れるなと」
「そうだ、利益は得てもだ」
所謂ディベートを受け取ってもというのだ、連合では付け届けとの境界が曖昧でよくある話であるがマウリアにもあるしエウロパでも存在している。特に連合で顕著にしてもこうしたことはどの国にもある。
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