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星河の覇皇

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第八十部第四章 万能の天才その五十五

「ごく稀にない者もいるがな」
「大抵はそうですね」
「人には良心がありますね」
「だからこそ正義、善に従いたがる」
「その下で動きたがりなりますね」
「そうだ、だから我々の敵もだ」
 自分達の前に立ち塞がるカースト層の反発者達もというのだ。
「その様にしてだ」
「攻めていく」
「そうしていきますね」
「そうすれば敵は減っていく」
 そうもなっていくというのだ。
「良識を以て攻撃されると人は自分は間違えているのではないかと考える」
「そうしてですね」
「そこから離れていく」
「そうなっていきますね」
「そうなるからだ」
 それだけにというのだ。
「彼等にはこれからもそうしていく」
「良識を掲げ」
「そうして」
「敵を攻撃して」
「黙らせてことを進めていきますね」
「そうしていく、私は今もだ」 
 それこそともだ、ジャバルは話した。
「バラモン達が入る様な店には入ることが出来ない」
「アウトカースト層だからこそ」
「それ故にですね」
「そうしたお店には入られないですね」
「国家副主席になられても」
「マウリアの第二の地位でもだ」
 政府のそれでというのだ、国家を動かす。
「アウトカーストはアウトカーストだ」
「それで、ですね」
「そうしたお店には入られないですね」
「地位はあろうとも」
「そしてお金もあろうとも」
「服も持っている」
 こちらも備えているというのだ。
「それなりの店に入るには服装も重要だな」
「礼装が普通ですね」
「スーツやタキシードとなり」
「マウリア伝統の礼装もあります」
「マウリアではそちらが普通です」
「しかしだ」
 それでもというのだ、服まで揃えていてもだ。
「私はアウトカースト層だ」
「それで、ですね」
「そうした店には入られないですね」
「アウトカースト層であることがわかっているからこそ」
「それで、ですね」
「そうだ、私がアウトカースト層だからだ」
 全てはそれが理由だというのだ。
「それが為にだ」
「どうしてもですね」
「閣下はそうしたお店には入られず」
「食事を楽しめない」
「マウリア政府の第二位におられても」
「逆に政府におらずともだ」
 それでもというのだ。
「バラモン層であるならな」
「そうしたお店に入られますね」
「お金と服さえあれば」
「それで」
「マウリアはそうした国だ」
 カースト制、入られる店にも制限がかかる様な国だというのだ。その出身によって決まる様なである。
「だからだ」
「それで、ですね」
「この国を変えていく」
「革命を起こされますね」
「上からのな、血を流すつもりはないが」
 それでもというのだ。 
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