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星河の覇皇

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第八十部第四章 万能の天才その五十一

「他の国は違う」
「軍隊は重要とされていますね」
「そして士官の地位も高いです」
「連合では中間管理職の様に思われていますが」
 連合では士官はそうした風に思われているのだ、公務員の中のそうした立場であると思われているのだ。
「マウリアでは違います」
「クシャトリア階級でもそれなりです」
「それなりの者がなります」
「ましてや将官ともなると」
「相当ですね」
「そうだ、その士官にもだ」
 まさにというのだ。
「登用していく、マウリア軍を一・五倍に増やすが」
 ジャバルの計画ではそう考えている。
「その増員した分はだ」
「アウトカースト層ですね」
「我々から出しますね」
「そうなりますね」
「そうだ、そしてだ」
 それでと言うのだった、ここで。
「我々はな」
「軍隊においてもですね」
「アウトカースト層の地位を確立しますね」
「マウリア軍の三分の一を占めて」
「そのうえで」
「そうもしていく、だがだ」
 ここでだ、こうも言ったジャバルだった。
「マウリア国家主席は軍の最高司令官だ」
「その立場から人事権も掌握しています」
「そのことも大きいですね」
「それも非常に」
「左様ですね」
「だからだ」
 それだけにというのだ。
「その人事権も使い国防大臣もだ」
「アウトカースト層ですね」
「我々から出して」
「そして要職もですね」
「我等が占めますね」
「そうする、警察以上にだ」
 この組織よりもというのだ。
「軍隊を掌握したい」
「国家最大の武力組織だけに」
「必ずですね」
「掌握されますね」
「アウトカースト層が」
「そうする、これはエウロパならわかる」
 この国はというのだ。
「あの国は軍が重要だからな」
「むしろマウリア以上ですね」
「巨大な連合と対峙しているだけあって」
「そうなっていますね」
「あの国は」
「私はあの国にも行ったことがある」
 旅行で行ったのだ、そしてその時にエウロパの各地をよく見てこの国のことも学んできているのだ。
「それでだ」
「エウロパにおける軍の重要性も学ばれましたね」
「そのことも」
「そしてマウリアでも軍は重要です」
「エウロパ程でなくても」
「私は当初から。マウリアの国家主席になればな」
 その時はというと。
「軍の完全な掌握を考えていた」
「アウトカースト層も入隊出来る」
「そして多くの士官も存在する」
「そうした軍隊にしたい」
「その様にもですね」
「そうだ、とかく軍はだ」
 兎角だ、ジャバルは今は軍を見ていた。これはマウリアではそうそういないまでに強いものがあった。 
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