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星河の覇皇

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第八十部第四章 万能の天才その四十四

「食べられる」
「それならですね」
「いいのなら」
 それでというのだ。
「何も問題はない」
「それが常識ですが」
「このマウリアにしても」
 連合は言うまでもないとだ、トゥシ―はホーンにこうも述べた。言いながら赤ワインマウリアでは上等とされるそれを飲んで述べた。
「どうしても」
「カースト制度のせいで」
「誰もが入られない」
「このお店に入ることが出来るのは」
 ホーンも述べた。
「階級によって」
「左様ですね」
「高位のクシャトリアか」
「その上にいるバラモン」
 司祭、その階級にある者だとだ、トゥシーは言った。
「彼等のみですね」
「全くです、ですが」
「それは、ですね」
「どうにもです」
 それはと言うのだったホーンも。
「そぐわず」
「例えアウトカーストの人達でも」
 その彼等でもというのだ。
「お金を払い」
「礼装を着ればいい」
「何の問題もない」
 トゥシーはまた述べた、それで言うのだった。
「そうなればです」
「いいですね」
「マウリアでは逆に」
 これはエウロパでもだ。
「バラモンの人が気軽に街の居酒屋や食堂に入って」
「焼き鳥に焼酎を楽しみ」
「居酒屋ではそうですね」
「そして食堂では」
「定食ですね」
 食堂の定番である、サラリーマンや肉体労働者が仕事の昼休みに普通に入って注文して食べるものだ。
「それを食べる」
「連合では気が向けた大企業の社長でも食堂に入り」 
 そうすることが実際にある。
「定食を食べる」
「美味しいと聞けば」
「チェーン店でハンバーガーや牛丼を食べる」
「ラーメンもありますね」
「スパゲティも」
 つまりパスタもというのだ。
「誰もが食べられる」
「スーパーでパスタとソースを買って」
「そして調理して」
「そうしてですね」
「家で食べる」
 こうしたこともというのだ。
「大統領がしてもいい」
「その人が食べたいなら」
 そうしてもというのだ。
「そうした社会であるべきですね」
「近代国家なら」
「そしてマウリアもそうなる」
「例えカースト制は残っても」
「それは職業分化で」
「ただ単なるですね」
 そうしたものになるというのだ。 
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