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星河の覇皇

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第八十部第四章 万能の天才その四十三

「マウリアはよくなっていますね」
「アウトカースト層はこれまで疎外されていました」
 マウリアからというのだ。
「そうなっていました」
「しかしその疎外が」
「今解決されていっています」
「ジャバル副主席によって」
「何でも軍にもですね」
「改革の手を及ばせるとか」
 マールボロと同じ話をしたが二人がそのことを知る由はない。
「アウトカースト層の軍人を生み出して」
「それはいいことですね」
「全くですね」
「誰もが軍隊に入られる」
 これがというのだ。
「それでこそです」
「正しい近代国家の軍です」
「全くですね」
「近代国家とはです」
 それは何かという話にもなった。
「階級なぞありません」
「そう、階級があるのは」
「前近代的な」
「遅れた国家です」
「マウリアにはあまり言いたくないですが」
 同盟国であるこの国にはというのだ。
「しかしです」
「それでもですね」
「階級が存在している国というのは」
 それが貴族制であってもカースト制であってもというのだ。
「それでもです」
「それだけで前近代的で」
「それで、です」
「遅れています」
「その遅れをです」
 まさにと言うのだった。
「ジャバル副主席はあらためようとしている」
「これがどれだけ素晴らしいことか」
「我々は支持せざるを得ないですね」
「全くですね」
「支持をして」
 そしてというのだ。
「是非その政策が成功する」
「こう願わずにはいられないですね」
「全く以て」
 二人で話していく、そうしてだった。
 トゥシーはメインディッシュの羊の肉を煮込んでフランス風とはいっても連合の者である彼等に合わせて濃厚にしているソースをかけたそれを食べてこうも言った。
「こうした料理もです」
「誰もがですね」
「お金を出せば」
 それでというのだ。
「こうしたお店ではスーツにネクタイがマナーですが」
「そのマナーも守れば」
「誰でも入れる」
 食べるだけの金を払えばというのだ。
「それでいいということがです」
「常識ですね」
「連合では」 
 まさに自分達の国ではというのだ。
「そうですから」
「学生でも誰でも」
「お金があれば」
「そうであればですね」
「入ることが出来て」
 スーツなり礼装なりでというのだ、学生なら制服でいいとなる。 
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