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ハッピークローバー

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第四話 テスト勉強その十二

「大事よ、それでもう逃げないと生きられないって思ったら」
「逃げて」
「また別の場所で頑張ればいいのよ」
「割り切って」
「それでああした糞親父の言うことは」
「聞かないことね」
「絶対に碌なこと言わないししないから」
 富美子はこのキャラにはかなりの嫌悪感を以て言い切った。
「だからね」
「確かにあのキャラ糞親父ね」
 かな恵も同意であった。
「観ていたら」
「でしょ?相当な」
「奥さん愛している様で浮気してるし」
「しかも母娘とかだから」
「あれないわよ」 
 かな恵はうえ、というまるで吐くみたいな顔になって話した。・
「金髪に髪の毛染めてる白衣の人にね」
「その人のお母さんにもっていうから」
「もう最低」
「でしょ?私そこも嫌なのよ」
「女の子としてはね」
「もうあんなのが父親だったら縁切るわ」
 絶対にとだ、富美子は言い切った。
「最後頭からガジ、でよかったわ」
「これまでのこと考えたら自業自得かもね」
「ざまみろって思ったわ」
「あの人嫌いな人本当に多いのね」
「好きになる要素ないでしょ」
 富美子は言い切った。
「実際に」
「弟あの作品が出てるゲームのシリーズで何か第一次で死んだと思ってたら第三次で生きていてね」
「三作目ね」
「くそっ、生きていやがったってね」
 その時の自分の弟の顔、実に忌々し気なそれを再現してみせて話した。
「こんな顔でね」
「あの子言ってたの」
「そうだったの」
「まあそうなるわね、あんなのが生きていたら」
「嫌がるわね」
「あいつが所属している組織も嫌な感じだけれど」
 それでもというのだ。
「あいつは特にね」
「富美子嫌いなのね」
「あの子もそうで何よりよ、それであいつみたいな親父からもね」
「逃げられたらなのね」
「逃げてね」
 そうしてというのだ。
「いいのよ」
「あの主人公みたいな状況で」
「仕組まれていないと見極めたら」
「戦うべきにしても」
「人類の未来がかかっているし」
「そうじゃないと」
 それならというのだ。
「もうね」
「逃げていいってことね」
「そう思うわ」
「まあね、人間自殺したら」
 一華がまた言った。
「それで終わりだしね」
「そうでしょ」
「だったら」
「もうね」
 それこそというのだ。
「逃げた方がましだってことよ」
「そういうことね、まあ私だったら」
 ここで一華はこうも言った。
「私もあのアニメ知ってるけれど」
「本当に有名だしね」
「それであの親父もね」
 彼もというのだ。
「知ってるけれど嫌いだから」
「逃げるわよね」
「というか子供でしょ」
 一華はこうまで言った。 
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