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オズのラゲドー氏

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第四幕その九

「例えば表が出ればアイスでね」
「裏が出ればクレープだね」
「そうすればいいのよ」
「簡単に決めればいいんだね」
「それで食べられなかったら次の機会よ」
 その時に食べればいいというのです。
「その時にね」
「食べればいいね」
「そう、じゃあ今回は」
「両方食べられそうだね」
 前ノーム王は自分のお腹を摩って言いました。
「これは」
「だったらね」
「両方食べるよ」
「そうするわね」
「そして最高に幸せになるよ」
 アイスクリームもクレープも食べてというのです。
「そうなるよ」
「貴方クレープも好きなのね」
「アイスも好きでね」
 そしてというのです。
「それで両方食べられるなら」
「両方ね」
「そうするよ」
「こうした欲はいいのよね」
「出してもだね」
「例えば学問をしたくて遊びもしたいなら」
 トロットは笑顔で言いました。
「それならよ」
「両方をだね」
「楽しめばいいのよ、それも全力でね」
「そういうことだね」
「あとムシノスケ教授が言うには」 
 マンチキンの王立大学の総長さんでオズの国随一の学識の持ち主と言われるこの人もというのです。
「身体を思いきり動かすとね」
「そうしたらだね」
「かえって学問もはかどるそうよ」
「そうなんだね」
「人によるけれど」
 それでもというのです。
「そうみたいよ」
「ではわしもだね」
「そうよ、身体を思いきり動かすと」
 そうすればというのです、前ノーム王も。
「学問もね」
「それはあるみたいね」
 ビリーナも言ってきました、今はピーナッツを食べています。
「どうも」
「そうよね」
「運動をすればね」
「それでね」
「汗をかいて頭がすっきりして」
 そうなってというのです。
「学問もね」
「はかどるそうね」
「私の国の子供や孫、曾孫達も言っているわ」
 さらに続く子孫の鶏達もです。
「そうね」
「汗をかいたら」
「お勉強もはかどるって」
「そうよね」
「まあ私は身体を動かしたら」 
 ビリーナは自分のこともお話しました。
「それでね」
「学問については」
「しないでお腹一杯食べて」
 そうしてというのです。
「寝るわ」
「そうするのね」
「いつもね」
「そう言えば君は本を読まないね」
「興味がないの」
 キャプテンにあっさりと答えました。 
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