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オズのラゲドー氏

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第四幕その八

「クレープなりアイスクリームなりをね」
「そうするのね」
「ないものを欲しがるよりも」
 お饅頭を食べつつ言いました、中国の肉まんです。
「あるものをね」
「食べることね」
「それで充分満足出来るから」
 それでというのです。
「そうするよ」
「そうするのね」
「そう、そして」
 そのうえでというのです。
「今はアイスを食べようかな」
「アイスクリームね」
「ケーキも好きだけれどそちらも好きなんだ」
 アイスクリームもというのです。
「実はね」
「そうなのね」
「ここの食べものはナッツ類かチーズが利いてるけれど」
 今前ノーム王が食べているお饅頭もです、隠し味にお豆が少しですが入っています。
「アイスもね」
「そうだから」
「今から楽しみだよ」
「お店の人から聞きましたけれど」
 ナターシャは今は中国の餅を食べています、そのうえでの言葉です。
「アイスクリームにはナッツ類が入ってるみたいです」
「いい組み合わせですよね」
 恵梨香はハンバーガーを食べています。
「考えてみますと」
「そうだよね」
 神宝はきつねうどんを食べつつ応えました、きつねうどんの中にも少しですがお豆が入っています。
「センスがいいよ」
「じゃあ僕達もデザートはそちらにする?」
 ジョージはケバブを食べています、ケバブにはチーズがかかっています。
「そうしようか」
「いいね、クレープもいいし」
 カルロスはタコスを食べながら言いました、タコスの中にもチーズがあいrます。
「アイスもいいね」
「クレープも出されると困った」 
 前ノーム王はナターシャ達のお話を聞いてややそうしたお顔になりました。
「どうにも」
「どちらを食べるか」
「アイスかクレープか」
「迷うからですね」
「それで、ですね」
「困ってしまうんですね」
「そうだよ、アイスにするかクレープにするか」
 それがというのです。
「問題になったよ」
「そうですよね」
「一体どっちを食べるか」
「僕達も迷います」
「こうしたお話をしていますと」
「どうにも」
「うん、どっちにしようか」
 本当に迷いつつ言った前ノーム王でした。
「一体」
「こうした時はいいやり方があるわ」
 ここでトロットが笑顔で知恵を出してきました。
「最高のね」
「というと?」
「どっちも食べればいいのよ」
 それがいいやり方だというのです。
「どっちかって迷ったらね」
「その時はだね」
「両方にすればいいのよ」
「欲張りだね」
「こうした時は欲張りでもいいでしょ」
「そうなんだね」
「どちらかしか食べられない時はこうすればいいのよ」
 ここで、でした。トロットは。
 コイン、金貨を出して言いました。 
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