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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二百六十八話

2月14日の午前

今日は久々の一人だ。

羽川翼のスカウトを終え、彼女をカンヘリアに放置して箒と帰ってきたのが昨日だ。

実験は成功し、彼女から2体の怪異を分離し、デュアルコアにぶち込めた。

今はコアや精神の経過観察をカンヘリアで行っている。

その間に羽川さんが束さんを口説き落とせればなにかしらの艦を貸してくれるだろう。

なお箒はファイヤーシスターズのところへ行った。

理由は……今日の日付だ。

一緒にチョコを作るらしい。

千石も一緒らしいが大丈夫だろうか。

ぴーんぽーん…

「はーい」

玄関に出ると、宅急便だった。

「お届けものです織斑さん」

「はい…?」

かなり大きい荷物がカートに乗せられている。

それは薄型テレビの箱みたいな荷物だった。

「ここにサインを……お嬢ちゃん、お父さんとお母さんはどうしたんだい?」

「……仕事です」

俺は男だクソが。

配達員がしゃがんで、ペンを渡された。

名前を書いたのだが、差出人は刀奈だった。

中身は……チョコレート?

「えーっとお嬢ちゃん。中に運ぼうか?」

「あ、大丈夫です」

下に手を入れ、浮遊させる。

数十キロはありそうだ。

「え…? 持てる………の?」

「余裕です」

「あ、そう…うん…」

配達員はカートをトラックに乗せ、走り去った。

「で…なんなんだこれ…」

とりあえずリビングに運び込み、テーブルの上に乗せて開封した。

「………マジか」

中身は液晶テレビみたいな巨大板チョコだった。

あとピコハンみたいな金属製ハンマー。

そして手紙が入っていた。

『一夏君の細腕じゃ割れないだろうから割っておいたわ』

「陰湿っ!?」

箱の中のパッケージを開けると本当に割られていた。

そこでパサと紙が落ちた。

「手紙がもう一枚…?」

その手紙にはICカードがはっつけてあった。

『カードの中身はお姉ちゃんがチョコを割ろうと躍起になっていたのを盗撮した動画ファイル。
あとお姉ちゃんがこんなの送ったから私からは送らない。来年二年分贈る』

「………やるな簪」

とりあえずチョコをおいてカードの中身を再生した。

中身は簪の手紙通りだった。

最初は付属のハンマーで割ろうとしていたが、一発目で手がしびれたようだ。

最後には未完成のグストーイトゥマンモスクヴェに腕を部分展開してまで割っていた。

「いや…どんな執念だよ…」

俺なら途中で諦めるぞ…。

『俺を落胆させる』為に『チョコを割る』筈なのに途中から『チョコを割る』のが目的になってる…。

っていうかいつの間にロシア代表になったんだ?

未完成とはいえグストーイ・トゥマン・モスクヴェを既に持ってるなんて。

「橙、刀奈がロシア代表になったの知ってた?」

『知ってたよ。ヘイムダルでもつかんでたけど、その頃ちょうどマスター忙しそうだったから言うの忘れてた』

じゃぁ年末年始辺りかな。

「ああ、そう」

ヘイムダルからの報告書を引っ張ってくると、どうも去年の12月くらいには代表になっていたようだ。

どうやら朱美さん…刀奈の母親がロシア貴族に連なる人らしい。

それもただの貴族ではなくなんと公爵家。

楯無と朱美さんがいったいどんな大恋愛をして結ばれたのか非常に気になるものだ。

ふむ、刀奈が代表になったのはその縁もあってのことか。

暇があればグストーイ・トゥマン・モスクヴェの建造にちょっかいかけに行こうかな。

さて、現実逃避はここまでにしよう。

この送り付けられたチョコレートは液晶テレビサイズで厚みもそこそこ。

しかもただの板状なので見た目通りの体積だ。

「これをどうしろと言うんだ刀奈ぁ…」

とりあえず砕かれたうちの小さな欠片を手に取ってポリポリと咀嚼する。

普通に美味しいミルクチョコレートだった。

だがこの量である。

「しかたない。パントリーの冷蔵庫にでも入れとくか」

チョコレート自体腐りにくい食べ物だし、冷蔵庫に入れておけば一年は持つだろう。









なお一月後のホワイトデーには同じメーカーが発売しているホワイトチョコを買って、1/4刀奈made from chocolateを作った。

デザインはセクシーポーズ(全裸)だ。

あんな所やそんな所まで完全再現。

量子化して橙に運ばせた。

EAT MEと書いた箱に入れてだ。

橙に撮影させた刀奈の羞恥の顔は見物だった。

もっとも、直ぐにISの拳で叩き割られたが。

なお簪と本音と虚さんにはちゃんとした物を送っておいた。

 
 

 
後書き
なお刀奈がこんなことをした理由は代表になったごたごたで忙しく鬱憤が溜まっていたためストレス解消でやったとのこと。 
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