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星河の覇皇

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第七十八部第二章 マウリアへの警戒その二

「工作員もです」
「その中にですね」
「いますが」
「それでもですね」
「彼等も連合市民ではなくても」
「連合の中で生活をしているので」
「ですから」
 それでというのだ。
「無闇なそうした制限はです」
「難しいですね」
「はい、あくまで軍事機密にさえです」
「触れなければいいですね」
「交流の場のガードをしっかりとして」
「やはりそうですね」
「交流してもらうべき場所を限定して」 
 そしてというのだ。
「軍事機密は守る」
「そうしていけばいいですね」
「閣下もそうお考えですね」
「確かに一時考えました」 
 マウリア市民を交流の場に入れないことはだ。
「情報管理のことを考えれば、しかし」
「それはですね」
「はい、やはり」
 そうした差別とも捉えられる行為はというと。
「連合の倫理に反する」
「そうなりますね」
「ですから」
 八条としてもだ。
「それは出来ない」
「そうした結論になりましたね」
「はい」
 実際にというのだ。
「私にしても」
「政策としてもそれはです」
「やり過ぎですね」
「私もそう思います」
「私もです」
 統合作戦本部長であるバールも言ってきた。
「そこまではです」
「出来ませんね、そして」
「してもいけないかと」
「やはりそうですね」
「ですが閣下もですか」
「考えたのは事実です」
 そうした政策も必要ではないかということをだ。
「連合市民だけに限ろうかと」
「情報保護の為に」
「そうも考えました、とかくです」
「今現在は」
「情報管理についてこれまで以上に考えています」
 マウリアが狙っていることを察知してだ。
「そうしています、とかく問題は」
「あの国ですね」
「マウリアですね」
「はい、もっと言えばジャバル副主席です」
 八条は人物の名前も出した。
「マウリアはこれまでもそうした傾向がありましたが」
「あの副主席殿はですね」
「特にですね」
「情報を狙ってきますね」
「我々の軍事機密を」
「そうしてきますので」
 だからだというのだ。
「ここはです」
「これまでよりもさらにですね」
「情報管理を徹底していきたいのですね」
「だからそう考えて」
「それで、ですね」
「対策を講じていきましょう」
「わかりました、では情報本部としても」
 ディカプリオは二色の目を光らせて八条に応えた。 
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