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星河の覇皇

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第七十八部第二章 マウリアへの警戒その一

               マウリアへの警戒
 八条は連合中央政府軍の情報を司る情報本部の長であるディカプリオ元帥と会っていた、統合作戦本部長のバールも一緒である。
 八条はディカプリオにこう言った。
「既に宇宙艦隊司令部と参謀本部にはお話していますが」
「はい、マウリアのことですね」
「近頃です」
「我が軍の情報を狙っていますね」
「技術のそれをあらゆる手段を講じて」 
 そのうえでというのだ。
「狙っています」
「そして自分達が手に入れて」
「そのうえでエウロパに流すこともです」
「していますね」
「それを止めたいのですが」
「はい、既に技術本部と話をしまして」
 ディカプリオは八条にすぐに答えた。
「セキュリティシステムをより厳重なものにして」
「そうしてですね」
「個人個人の情報管理もです」
「徹底していますね」
「マスコミ対策もです」
 それもというのだ。
「マスコミ関係者を不必要に国防省と関連する施設に案内しない様にしています」
「例え連合のマスコミであっても」
「そうしています、市民交流は盛んにしても」
「はい、軍事機密はです」
 これはどうしてもとだ、ディカプリオも答えた。
「守るべきであり」
「これからはです」
「より厳重にですね」
「それを守り」
 そしてというのだ。
「どういったルートからもです」
「マウリアに情報を渡さない」
「そうしていきます」
「お願いします、市民交流にしましても」
 連合軍が力を入れているそれもだ、市民との交流を通じて連合軍への理解を深めてもらっているのだ。
「それもです」
「軍事機密は守られるべきで」
「そして出来れば」
 八条は市民交流についてさらに述べた。
「これは難しいかも知れませんが」
「交流への参加者はですね」
「連合市民に限定したいですが」
 八条は自分のこの考えも述べた。
「それはどうでしょうか」
「マハラジャタウンのマウリア市民はですか」
「はい」
 彼等はとだ、八条はディカプリオに答えた。
「連合市民ではないので」
「その籍を持っていないので」
「ですから」
 それでというのだ。
「お断りするということで」
「そうされることをですか」
「考えていますがこれはどうも」
「はい、難しいかと」
「差別となりますね」
「はい、確かにマハラジャタウンにはです」
 ディカプリオは連合各国に点在するそうした場所のことを話した。
「マウリアからのスパイが多く潜伏しています」
「昔から言われていますね」
「元々不法移民が多いですし」
 何時の間にか連合各国そしてエウロパに存在しているのだ、これはサハラ各国についてもでその分マウリアの情報網や工作拠点にもなっているのだ。 
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