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星河の覇皇

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第七十八部第一章 二度目の会戦を観てその四

「だからあちらは徴兵制だ」
「そうなっていますね」
「連合とは違う、そして教育もな」
「ジハードで死のうとも天国に行ける」
「そのことが大きい」
「その通りですね」
「サハラにはサハラの事情がある」
 あちらの、というのだ。
「だからその様な教育が出来てだ」
「戦闘になっても」
「流石にあそこまで極端なものは稀だが」
 サハラの今までの歴史でもだ。
「それでもな」
「出来ることは出来ますね」
「そうだ」
 こうシコースキーに答えた。
「あの地域はな」
「双方が八割近い損害を出す」
「それが行える」
「例え稀でもな」
「サハラでも損害が三割に達しますと」
「恐ろしい損害だ」
 戦闘が絶えることがなかったこの地域でもだ。
「実にな」
「それが八割近い、しかも双方であり」
「連続だからな」
「恐ろしい戦争になっていますね」
「まことにな。だがその戦争もな」
「決着はつきますね」
「それは維持でもつけられる」
 絶対にというのだ。
「サハラの統一がかかっているからな」
「それならばですね」
「オムダーマンもティムールもだ」
 戦闘を行っている双方がというのだ。
「統一しないとな」
「終わらせられませんね」
「絶対にな」
「だからですね」
「勝たなくてはだ」
 そうしなければというのだ。
「終わることは出来ない」
「どちらかが勝つまで」
「そうなるだろう、例えサハラが焦土になろうとも」
「勝者は決められますね」
「今の両国の戦争は有限戦争ではない」
 どちらか若しくは双方がある程度の国益を求めて行うものではないというのだ、実はこちらの戦争の方が遥かに多い。
「統一を賭けたな」
「まさにどちらかが滅びる」
「そうした戦争だ」
「その通りですね」
「だからだ」
「損害もですね」
「多く出てサハラ全体が焦土になろうともな」 
 例えそうなろうともというのだ。
「戦いが行われる」
「激しい消耗戦になろうとも」
「統一が果たされる」
「そのためにもですね」
「オムダーマンとティムールは戦う」
 それを選ぶというのだ。
「どちらかの首都が陥落しても余力があれば」
「まだ戦われますね」
「首都を陥落させて終わりか」
 戦争、それはというのだ。
「無限戦争では違うからな」
「まさにどちらかの国土を全て占領するか無条件降伏を受け入れるか」
「それまでだ」
 そうなるまではというのだ。 
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