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星河の覇皇

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第七十七部第五章 戦争以上の問題その二

「力を回せません、ですが」
「そこに各国を入れると」
「各国がそれぞれ再開発をすると」
「それで、ですね」
「どちらも出来る」
「そうなるのですね」
「そうなのです」
 役割分担でいけばというのだ、政治においてもこうした役割分担というものは常に見られるものである。
 それでだ、キロモトもこう言うのだ。
「今回再開発の件はそうですね」
「はい、各国のものです」
「実際に」
「辺境はともかくとして」
「各国のものになります」
「ですから」
 それでとだ、キロモトはにら餅を食べた。今回彼が国家元首達を招いたのは中華料理店で他にも麺類や飲茶をそれぞれ食べている。
 そのにら餅の味を楽しみつつだ、彼は言うのだった。
「ここはです」
「各国はですね」
「各国の再開発を行い」
「各国の予算の下で」
「そして中央政府は国境ですね」
「確かなものに定められたその中で」
「そうしていくべきです、そしてです」 
 さらに言うキロモトだった。
「連合を豊かにしていきましょう」
「その通りですね」
「ここはですね」
「再開発は我々が行います」
「財政が危ない国もありましが」
「それでもですね」
「そうした国は仕方がないでしょう」
 ここは笑って言ったキロモトだった、見ればその笑みやシニカルなものだ。
「再開発をです」
「諦める」
「そうするしかですか」
「はい、とはいっても幾ら財政的に危ない国でも」
 連合各国でというのだ。
「再開発位はです」
「出来る」
「そこまで財政的に深刻な状況にある国はない」
「そうだというのですね」
「そうだと思いますが。破産している国はありません」
 連合各国の中にはというのだ、国家財政というものはよく危機的な状況に陥り連合でもそうだがその連合でも破産状態にある国は今現在存在しない。
「ですから」
「再開発位は出来る」
「そうなのですね」
「だからですね」
「どの国も再開発は」
「最悪国債を発行すれば」
 実は中央政府も発行したことがある、こうしたことも国家財政では常と言えば常だ。国家財政は使い道を少し誤ると危機に陥るのだ。
「よいですし」
「シビアですね」
「再開発、インフラも含めてです」
「それは国家の義務」
「市民生活に直結しますし」
「それをしないと」
 それこそというのだ。
「国家としての存在意義はありません」
「特に連合においては」
 それを放置する政権は崩壊する、連合はそうした国なのだ。
「内政の充実」
「それが絶対ですから」
「それに失敗した政権は追われる」
「選挙で政権交代となりますから」
「では多少国債を発行してでも」
 そうでもして予算即ち内政の資金を調達してというのだ。 
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