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星河の覇皇

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第七十七部第五章 戦争以上の問題その三

「再開発をしてもらいます、そしてこの政策はです」
「中央政府大統領ご自身で、ですね」
「出されますね」
「そうされますね」
「はい」
 その通りだとだ、キロモトは自身の今回の政策に賛成の国々に述べた。
「幸い今回は大国の殆どが賛成ですし」
「反対派の国々は小国が多く」
「しかも全体の三分の一を切っていますね」
「それではですね」
「閣下の政策通りになりますね」
「そうなるでしょう、ただ」
 ここでこうも言ったキロモトだった。
「今回はイスラエルですね」
「はい、あの国ですね」
「あの国が反対派に回っていますね」
「どうも今回の辺境の開拓に利権がなく」
「そして自国も再開発の必要がないので」
「そのせいで」
 まさにと言うのだった。
「あの国はです」
「利権がないので」
「それならとですね」
「反対していますね」
「その様に」
「はい、そして各国を裏でまとめています」
 そうしているというのだ。
「それが問題です」
「あの国らしいと言えばらしいですね」
「実に」
「利権がないならですね」
「反対して」
「それからですね」
「交渉をして」
 そしてとだ、キロモトはさらに話した。
「そこからです」
「利権を手に入れる」
「開発、開拓に食い込む」
「そのつもりですね」
「そうした考えでしょう」
 これがイスラエルの考えだとだ、キロモトは看破してみせた。
「やはり」
「そうなりますか」
「ではイスラエルの企業にですね」
「幾らか辺境の開発、開拓の話をする」
「そうしていきますか」
「はい、ロスチャイルド家に」
 イスラエルの代名詞ともなっている財閥だ、この時代でもかなりの力を持っていて資産は天文学的だ。
「内密にですが」
「お話をして」
「そうしてですか」
「利権を提供して」
「儲けてもらいますか」
「そうすればです」
 こうしたことをすればというのだ。
「あの国もです」
「反対しなくなる」
「利益を得られれば」
「それで、ですね」
「そうします、そして」
 今度は麺を食べた、北京風の塩味のあっさりした麺だ。
「それからです」
「さらに話を進め」
「そうしてですか」
「各国の利益も調整して」
「そうしてですね」
「役割を分担していきますね」
「最大多数の最大利益」
 ここでこの言葉も出したキロモトだった。 
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