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麗しのヴァンパイア

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第三百二十四話

第三百二十四話  挑戦状が来て
 今田先生は自分の家に来ていた手紙を家の中に持って来て丁度家の中に来ていた今日子先生に語った。
「カーミラさんからね」
「どうしたの?」
「ええ、挑戦状が来てるわ」
 こう今日子先生に話した。
「私達宛てにね」
「そうなの」
 今日子先生はあっさりと応えた。
「また古風ね」
「あの人らしいと言えばね」
「らしいわね」
 またあっさりと応えた。
「古風なところが」
「そうね、東洋風だけれどね」
「ええ、あの人らしいわね」
「それでかなりの達筆で」
 今田先生はここで今日子先生にその挑戦状を見せた。
「こんなのなの」
「またこれは」
 今日子先生もその挑戦状を見て声をあげた。
「随分達筆ね」
「そうでしょ」
「これは普通に五段はいけるわ」
 そこまでの域だというのだ。
「本当にね」
「そうよね、そこまでの達筆ね」
「ここまで達筆なら」
 今日子先生はさらに言った、
「ちょっとこの挑戦状も」
「保存した方がいいわね」
「そうね、大事にね」
 今田先生も同意であった。
「そうしましょう」
「それで挑戦状の内容は」
 達筆に唸ってからだった、そこに入ったのは。
「ええと、今度の日曜日の夜の十二時ね」
「場所はポートピアのタワーの前」
「そこで魔術の勝負ね」
「拒むことなきようってね」
 流麗な漢字と平仮名で書かれていた。
「そう書いてあるわね」
「じゃあ承知ということで」
「お返事書きましょう」
「そうね、折角書道で書いて送ってくれたし」
「私達も書道でお返事しましょう」
「勿論受けて立つ」
「そうね」
 二人でこう話してだった。
 早速硯に墨、筆を用意した。そうしてそのうえで返事を書くことになったがここで先生達は話をしたのだった。


第三百二十四話   完


                 2020・12・10
 
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