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麗しのヴァンパイア

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第三百二十三話

                第三百二十三話  カーミラの筆
 カーミラは先生達への挑戦状を書いた、そしてその挑戦状を自分の使い魔達に見せると彼等は釘知口に言った。
「これはまた」
「実に達筆ですね」
「西洋生まれの人の書とは思えません」
「まるで東洋の名筆家の様な」
「優れた書ですね」
「書道もしていたわ」 
 カーミラは笑って話した。
「これまでね」
「そうでしたか」
「それで、ですか」
「ご主人様は達筆でもあられますか」
「書道においても」
「そうなのですね」
「欧州にいても東洋の文化は入ってきていて」
 そうしてというのだ。
「こうしてなのよ」
「書道をすることも出来た」
「それでなのですね」
「ご主人様は昔から書道をされていて」
「達筆ですか」
「そうよ、今度書道を本格的にして」
 そうしてというのだ。
「一度段もね」 
「そちらもですか」
「得られるのですか」
「そうお考えですか」
「少しね、時間はあるし」
 書道をするそれがというのだ。
「しかも嫌いじゃないから」
「だからですか」
「書道に励まれ」
「そして段もですか」
「それも取られますか」
「そうもね、ただ今は」
 どうかとだ、カーミラは話した。
「これは挑戦状だから」
「それで、ですね」
「お二人に送られる」
「そうされますか」
「封に入れて」
 そしてというのだ。
「後は切手を貼ってね」
「住所と宛て先もですね」
「それも書いて」
「そうして送られますね」
「そうするわ」 
 こう言ってカーミラは挑戦状を封に入れた、その封には既に先生達の住所と宛て先も書いてありそこに。
 切手も貼った、そうして先生達に挑戦状を送ったのだった。


第三百二十三話   完


                  2020・12・10 
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