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八条学園騒動記

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第五百九十八話 能力と人気その四

「出すね」
「そうだな」
「けれどこうした人達って」
「政策すら出さないでな」
「他の人を責めるだけだよ」
「今でも当選することはするからな」
「けれど第一野党でね」
 そうであってというのだ。
「与党だった時期があるのはね」
「日本位か」
「二十一世紀初頭のね」
「二十世紀後半にかけてか」
「そう言われているよ」
「日本人は頭がいいって言われれるだろ」
 フックは首を傾げさせながら言った。
「連合の中じゃ」
「いや、人間だから」
 菅はフックのその言葉にこう返した。
「日本人も」
「頭はよくないか?」
「人間の頭の出来って変わらないから」
 その国でというのだ。
「人種でも民族でも宗教でもね」
「それはそうか」
「そう、所詮人間だから」
 菅はこうも言った。
「結局はね」
「同じか」
「そう、馬鹿なこともするよ」
「そういうものか」
「それで日本人は中々ね」
「そうした政党を持てなかったんだな」
「二つね」
 政権を担える政党をだ。
「ずっと何でも反対とか他の人を責めるだけとか」
「そんな連中の政党があったんだな」
「力を持っていたんだ」
「馬鹿な連中が力を持っていたか」
「最後の方には考える力すらない様な」
「考える力すらか」
「なかったんだ」
「考えてみたらもう政治家どころかな」
 考える力がないならとだ、フックは言った。
「普通に生きることもな」
「出来ないよな」
「そんな話だな」
「僕もそう思うよ」
「お前もか」
「そこまで酷いとね」
 ものを考える力すらないのならというのだ。
「無能ここに極まれりで」
「一般社会で生きることもな」
「出来ないよ」
 それこそというのだ。
「本当に」
「そうだよな」
「まああれだね、そんな人は政治家どころか」
「普通にな」
「どんな仕事でもね」
 菅は冷静な顔と声で話した。
「やっていけないよ」
「そうだな」
「人間努力したらね」
「何かになれるな」
「努力したら」
 それでというのだ。
「無能でもね」
「なくなるな
「努力している無能な人ってね」
「いないな」
「努力していなくても有能な人もいるけれど」
「それはあれだな」 
 フックも言った。
「努力を努力と思わない」
「そうした人だね」
「その分野が好きでな」
「それを好きでやっていて」
「努力もな」
「それだって思わないんだね」
「そうした人だな」
 こう菅に話した。 
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