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八条学園騒動記

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第五百九十八話 能力と人気その三

「それでね」
「勢力はなくなっていったな」
「どんどんね」
「やっぱりそうなるな」
「けれど中々しぶとかったみたいだよ」
「すぐに潰れなかったか」
「うん」
 ウイスキーを飲みながら話した。
「これがね」
「普通正体がわかったらな」
「政党だとすぐに潰れるね」
「それも第一野党なんてな」
「暫くずっといたんだ」
 その座にというのだ。
「名前を変えて分裂したり統合しながらね」
「中身は一緒か」
「中の人達はね」
「ずっと変わらなかったんだな」
「変わるのは政党の名前だけで」
 それだけは変わっていった。
「けれど中の人達も言ってることもやっていることもね」
「変わらなかったんだな」
「全く進歩しなかったんだ」
 尚彼等を支持していた知識人達は進歩的知識人と呼ばれていた、この時代では何が進歩的だったのかと言われている。
「全く勉強しないでね」
「勉強も進歩もなかったんだな」
「それどころかね」
「劣化していったんだな」
「もう政策も言わなくなったから」
「今言った通りにか」
「うん、それらしきものもなくなってね」 
 菅はまたこう言った。
「それでね」
「どんどん劣化していったんだな」
「それで滅んだんだ」
「腐り過ぎてか」
「うん、そうなり果ててね」
 そしてというのだ。
「その挙句ね」
「それじゃあ本当に腐ってるな」
「人として、組織としてね」
「汚職とか以前だな」
「そっちの話も多かったけれどね、過激派とか他の国の工作員とも関係があって」
「余計に酷いな」
「本当に自分だけになっていたから」
 国のことなぞ一切考えずにだ。
「やっぱり人ってわかるからね」
「見てるとな」
「その人がどんな人かね」
「見ている人は見ているからな」
「それでね」
「それがわかってか」
「ネットでいつも批判される様になって」
 そうなったことも歴史にある。
「潰れたよ、そうした勢力はね」
「最後はそうなったんだな」
「けれど長い間ね」
「日本ではそんな連中が第一野党だったんだな」
「与党だった時もあったから」
「あれだな」 
 フックは飲みながら言った、声も酔ったものになっている。
「デマコーヴァだな」
「アテネのだな」
「それか、いや」
「もっと酷いよね」
「デマコーヴァは適当な政策を掲げるな」
「国益になるか実際に出来るかどうかは別にしてね」
 ただ有権者の人気が出る政策を言うだけというのだ。 
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