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星河の覇皇

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第七十六部第四章 戦いの合間のその四

「国力が劣っている分です」
「余計にですね」
「考えていてです」
「用意もですか」
「していると思いますが」
「そうですか、それでは」
「切るべき時を双方です」
 アッディーンもシャイターンもというのだ、ひいてはオムダーマンとティムールがだ。
「探ってもいるでしょう」
「切り札ですか」
「隠しているそれを」
「ここぞという時にですね」
「考えておられるでしょうが」
「そこはですか」
「私にはわかりません、果たしてです」
 金はここでまた話した。
「どちらが勝ち残り統一するかは関心がありますが」
「そうですね、それが連合でも話題になっていますね」
「国交を結ぶ相手になるので」
 政治上のこのことがあるからだというのだ。
「ですから」
「どうしてもですね」
「そのことが重要です、ただ国交は結んでも」
 そして交流が出来てもだ。
「それでもです」
「サハラとはですね」
「マウリアに対する以上に」
「交流は浅いですね」
「そうなると思います、連合の外国はエウロパとは敵対し」
 これは連合の戦略の基軸ともなっている、千年来の対立は容易には消えないどころか激化さえしている。
「マウリアとは結び」
「しかし深くなく」
「サハラとはです」
「尚更ですね」
 マウリアに対する以上にだ。
「浅く」
「多少の利益程度ですね」
「それ位を求めているもので」
 そうしたものに過ぎずというのである。
「あまりです」
「深くなく」
「結局どちらが統一しても」
「交流自体はですね」
「あまり深くなく」
「オムダーマンでもティムールでも違いはありません」
 例えどちらが統一してもというのだ。
「どちらでもです」
「まさにですね」
「そうです、国益を考えましても」
「サハラとはですね」
「あまりです」
「むしろ連合の中での活動の方が」
 一つの巨大な経済圏になっていて全人類の総生産の殆どを占めるこの国の中でというのだ。
「利益が出るので」
「その為ですね」
「連合市民はほぼです」
「サハラには出ずに」
「連合の中で利益を得ています」
「交通の楽で利益も多いですしね」
「はい」
 まさにとだ、金は答えた。
「ですから」
「危険であり連合と比べると未発展ということで」
「ですから」
 まさにそれが為にというのだ。
「連合から出る人もおらず」
「我が中央政府も各国政府もですね」
「外交官は置いていますが」
「あくまで、ですね」
「只の情報収集です」
 現地においてのというのだ。 
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