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星河の覇皇

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第七十六部第三章 エウロパから見た死闘その三十九

「どうでもいいよ」
「そうですか」
「我々は我々でね」
「ワインもですね」
「これまで通りの飲み方でね」
「いいですか」
「ワインはそのまま飲むものか」
 またこう言うのだった。
「そうじゃないね」
「やはりそうなりますね」
「そう、ワインはね」
「食べつつですね」
「飲むものだよ」
 あくまでこう言うのだった。
「しかも健康的にね」
「そのまま飲むとどうしてもですね」
「食前酒があるけれど」
「あれもですね」
「迂闊に飲むとね」
 その迂闊に飲む場合のことも話した。
「例えばお風呂上りでね」
「汗をかいて他に水分を摂っていない時に飲むと」
「よくないよ」
「アルコールの吸収も早く」
「すぐに酔いが回ってね」
 そうなってというのだ。
「そうしてね」
「よくありませんね」
「そう、だからね」
「ワインをそのまま飲むということは」
「あまりお勧め出来ないよ」
 どうにもという返事だった。
「それをするというのはね」
「今の評論家はですね」
「よくないことをしているね、それに連合の飲み方は暴飲暴食だね」
 連合軍のそれはだ。
「あれはもうね」
「問題外ですね」
「バイキングみたいだから」
 バイキングは俗にそうした飲み方食べ方だったと言われている。その大食で欧州を食糧危機に陥れたというのはシェークスピアだ。
「普通にしていればいいよ」
「暴飲暴食ではなく」
「普通に飲みながらね」
「食べてですね」
「そうしていけばいいよ」
「中庸ですね」
「それでいいんだよ、軽くでも」
 食べるそれがだ。
「ワインやパンを少しずつでね」
「少しずつ齧りつつ」
「飲んでもね」
「ワインのオーソドックスな飲み方ですね」
「連合は大きなジョッキでどんどんだったね」
 連合軍の飲み方をまた話した。
「ビールの様に」
「そしてビールも」
「それもですね」
「彼等は暴飲だね」
「そして食事もです」
 言うまでもなくこちらもだった。
「暴力ですし」
「その彼等へのアンチテーゼというのはね」
「また違いますか」
「ウイスキーだって飲んでるじゃない」 
 暴飲と言うべき調子でだ。
「彼等はね」
「そう考えると」
「うん、彼等はね」
 どうにもと言うのだった、今の評論家達は。
「何か間違えているね」
「ワイン本来の飲み方とは」
「どうもね、ワインはグラスでね」
「少しずつ飲むものですね」
「何度も言うけれど何かを食べつつね」
 そうしてというのだ。 
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