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星河の覇皇

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第七十六部第二章 戦闘開始その四十一

「若しかするとだが」
「行っているかも知れない」
「既にですか」
「そしてやがてはですね」
「それを投入してきますか」
「実戦にも」
「連合は海賊討伐にまず新戦力を投入する」
 ゾロアスター級がそうであったし以前の解放軍掃討の時もだというのだ。
「そうしてその戦力を見極める」
「実戦でのそれをですね」
「そうしてきますね」
「そしてですね」
「戦場でも投入しますね」
「他国とのそれでも」
「そうしてくる、そしてその新戦力の戦闘を見せるのだ」
 海賊掃討の映像をだ、彼等の実戦を。
「宣伝もする」
「彼等の戦力を見せてですね」
「恐れさせて」
「そうして攻める気なぞ起こさせない」
「そうも考えていますね」
「ならばその艦艇が実際に開発、建造されていればだ」
 実際にそうであるならばというのだ。
「やがて海賊征伐の時にだ」
「投入してですね」
「そうして我々にも見せてきますね」
「その戦力を」
「そして軍事パレードにもだ」
 連合軍のそれもというのだ、連合では観艦式といいその戦力を連合内だけでなく他国即ち外部にも見せるのだ。
「出してくる」
「征伐と前後してですね」
「そうもしてきますね」
「そしてその時は」
「我々もですね」
「それを見ることになりますね」
「そうなるかも知れないな、あの国の力は底知れない」
 技術面においてもというのだ。
「一時期は軍事技術では我々の方が上だと思われていたな」
「はい、戦争が頻発していたので」
「その為サハラの技術は軍事面に特化していました」
「多少歪なまでに」
「民間技術はおざなりで」
「そうなっていましたし」
「それでそう思われていたが」
 しかしというのだ。
「それがどうもな」
「民間技術をですね」
「軍事技術に転用しますと」
「それが逆転しましたね」
「そうなっていますね」
「それが連合だ、民間技術は恐ろしいまでに発展している」
 数百年の開きはそこまであるというのだ。
「開発と開拓、経済発展に邁進してきた結果だ」
「あの様にですね」
「見事なまでに発展していて」
「そしてそれを軍事技術に応用すれば」
「あの様になったのですね」
「国力は我々とは実は六百倍の開きがあるというが」
 俗にこう言われている。
「それもだ」
「有り得ることですね」
「あの技術と豊かさの差を身れば」
「どうしてもですね」
「否定出来ないものがありますね」
「そうだ、実際に私はそれだけの差も感じた」
 連合諸国歴訪の中でだ、そこでアッディーンが見た連合の豊かさはそれだけ途方もないものだったのだ。
「街も農地もレジャー施設もな」
「その全てがですね」
「官公の庁舎でも」
「全く違いましたね」
「恐ろしいまでの違いがありましたね」
「全くの別世界に見えた」
 そこまで違っていたというのだ。 
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