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星河の覇皇

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第七十六部第一章 動きはじめる両軍その四十五

「そうしていきたい」
「では」
「その新兵器の真偽をだ」
「マウリアにですね」
「頼みたい、今はな」
「その拠点がないので」
「そうしたい、マウリアに頼もう」
「それは」
「そしてだが」
 さらに話すモンサルヴァートだった。
「連合軍はよく予算がもつと思っている」
「政策として様々なことをしていますね」
「海賊を征伐したりな」
「ゾロアスター級も開発、製造しましたし」
「マウリアとサハラの防衛ラインも築いた」
「そこまでした、普通はだ」
 モンサルヴァートの知る限りではだ。
「海賊征伐ですらだ」
「あそこまで大規模かつ徹底的にはですね」
「出来るだけの予算がない」
 軍隊を動かせるまでのだ。
「とてもな、しかしな」
「連合軍は全て果たしましたね」
「見事な運用だ、私には無理だ」
「あの八条長官の手腕ですね」
「少ない予算で最大限の働きをしているな」
「その通りですね」
「それを見るとだ」
 実にというのだ。
「彼の政治家としての手腕がわかる」
「政策も見事ですし」
「的確な政策を行っているな」
「はい、連合の国防にとって」
「そう思うとな、彼は私以上の人物だ」
「国防の責任者として」
「そうだ、生粋の政治家だ」
 八条、彼はというのだ。
「元軍人だったがな」
「日本軍の士官でしたね」
「しかし政治家に転身してだ」
「あの様にですね」
「見事な手腕を発揮している」
「創設されたばかりの連合中央政府国防省、中央政府軍を見事に運用して」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「あの様にだ」
「連合における国防費の割合は僅かですが」
「それでもだ」
「あの様にですね」
「見事な運用をしている」
 まさにというのだ。
「それを見るとだ」
「見事な政治家ですね」
「戦略家でもある、他の国への侵略の意図はないが」
「国防を完全にですね」
「進めている、相手が全力で攻めても弾き返す」
「そこまでの護りを築いていますね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「我々に最初から攻める気を起こさせない」
「その圧倒的な護りを見せつけて」
「そうして攻めさせないのだ」
 まさに最初からというのだ。
「それが凄い、あれを見るとな」
「八条義統長官はですね」
「生粋の政治家、それも大政治家でだ」
「かなりの戦略家ですね」
「その彼が連合にいてだ」
「あの様に政治を進めている」
「大きな脅威だ」
 それ自体がというのだ。
「我々にとってな」
「有能な敵ですね」
「そうだ」
 それが八条だというのだ。 
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