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星河の覇皇

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第七十六部第一章 動きはじめる両軍その四十四

「気のせいかも知れません」
「卿のか」
「勘は勘ですから」
「確信に基づくものではないか」
「ですから」
「確信がないからにはな」
「どうとは言えませんので」
 それでというのだ。
「今言えることはです」
「ただそんな気がする」
「そうです、あと連合軍がまた新型艦艇の建造を進めているとか」
 タンホイザーの方も聞いてきた。
「そう聞いていますが」
「マウリアに入っている情報部がだな」
「マウリアから聞いたそうですね」
「そうらしいな、だがこの話はだ」
「まだ未確認ですね」
「何もわかっていない」
「未確認情報ですね」
 こうモンサルヴァートに確認を取った。
「そうなのですね」
「そうだ、まだな」
「左様ですか」
「情報を収集中だ」
 その艦艇についてもというのだ。
「まだな」
「左様ですか」
「しかしだ」
 こうも言うモンサルヴァートだった。
「情報部の方もだ」
「この話にはですね」
「興味を持っていてだ」
「情報を収集中ですね」
「やがてマウリアに工作拠点を設けてな」
「連合にも入る様になり」
「より情報を仕入れるが」
 そうする様にするがというのだ。
「それでもだ」
「今はですね」
「マウリア頼みだ、ネットのハッキングもだ」
 それで情報を仕入れようとしてもというのだ。
「近頃特にな」
「ガードが硬くなっていますね」
「連合軍のそれはな」
「だからですね」
「直接だ」
 パソコン等から盗むのではなく、というのだ。
「連合に入り手に入れたいが」
「それはですね」
「今は難しい、だからな」
「マウリアにですね」
「そうだ、一刻も早くだ」
 この国にというのだ。
「拠点を築いてな」
「連合に直接潜入して」
「そのうえでだ」
 かつてバチカンルートを使っていた時の様にというのだ。
「情報を手に入れたいな」
「そうしてその情報をですね」
「真偽を確かめたい」
「その新兵器についても」
「それが本当かどうかな、そしてだ」
 さらに話すモンサルヴァートだった。
「若しその話が本当ならな」
「その新兵器をさらに調べ」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「対策も講じてだ」
「こちらも出来ればですね」
「その新兵器を造りたい」
「そうしてまた強くなる」
「これまでの軍事の歴史通りにな」
 ある国が新兵器を開発すれば他の国もそれを見て開発する、軍の兵器の歴史はこうしたことの繰り返しであるのだ。 
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