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星河の覇皇

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第七十六部第一章 動きはじめる両軍その三十一

「武器も鎧もだ」
「彼等に対抗出来るまでにしていく」
「そしてそれで攻撃を防ぎ」
「反撃を加えるのですね」
「重点はな、速度はこのままでいい」 
 こちらはというのだ。
「つまりエンジンだな」
「それがどう強いかですね」
「そのことですね」
「それがどう強いか」
「それが問題ですから」
「このエンジンはいい」
 新型のエンジンもするモンサルヴァートだった。
「そしてそれを統一して艦種によって数を増やすのはいいことだ」
「はい、連合軍もエンジンは統一しています」
「そのうえで艦種によって数を増やしています」
 つまり艦艇の大きさによってだ。
「それを見てです」
「我々もエンジンを統一しました」
「これまでは統一していませんでしたが」
「そうしました」
「エンジンを強力にするだけでなくな」
 さらにというのだ。
「統一したことはいいことだ」
「量産が出来ますので」
 高官の一人が言ってきた。
「だからです」
「そうしたな」
「はい、我々もです」
「量産出来ると整備も修理も楽だ」
 エンジンのそれがだ。
「だから統一するといい」
「はい、それではですね」
「これからもですね」
「エンジンは統一して」
「そうしていきましょう」
「その様にな、そしてこのエンジンを使いな」
 そのうえでというのだ。
「これからはだ」
「速度はこのままですね」
「そのことを目指しますね」
「重装備、重防御の」
「それをですね」
「今以上にな、連合軍の艦艇は遅い」
 その速度はだ、このことはエウロパだけでなく各国でも有名なことだ。連合軍は速度をあえて遅くし武装や防御、生存能力や索敵に振り向けているのだ。
「だからだ」
「こちらはですね」
「速度は速いままですね」
「そしてその速度で対抗する」
「そうしていきますね」
「そうだ、あと生存能力も高まっている」
 このこともいいというのだ。
「よく考えているな、だが索敵だな」
「これはどうもですね」
「連合軍には至りません」
「武器の射程も」
「そうしたものは」
「それは本当にだ」
 実にというのだ。
「どうしてもな」
「はい、非常にです」
「連合軍は一隻から多くの哨戒艇を出します」
「哨戒艇の索敵範囲も広いです」
「ですからよく見付かります」
「我々もそうでした」
「あの索敵は脅威だった」
 それでエウロパ軍はよくこちらが敵の場所を把握する前に攻められてそうして攻撃を受けたのである。 
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