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星河の覇皇

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第七十六部第一章 動きはじめる両軍その二十九

「先も先だな」
「はい、本当に」
「新天地を手に入れるのも」
「それもですね」
「遥かに先ですね」
「富を手に入れるのも」
「そうだ、だからだ」 
 そうしたことになるからだというのだ。
「我々はまだはじまってもいない」
「しかしはじめる前からですね」
「こうして備えておくのですね」
「そうしないとはじめることも出来ない」
「そうなのですね」
「そうだ、そこを考えるとだ」 
 まさにというのだ。
「今も肝心だ、だから卿達にも頑張ってもらう」
「はい、新型艦艇はです」
「開発を続けていきます」
「これからも」
「そのことはご期待下さい」
「頼む、それでは新型艦艇だが」
 モンサルヴァートはそちらの具体的な話もはじめた。
「完成したならばだ」
「はい、試験運用ですね」
「その時にですね」
「閣下もですね」
「観させてもらう」
 是非にという返事だった。
「新型艦艇の性能をこの目でな」
「はい、それではその時はです」
「どうか御覧になって下さい」
「その艦艇を」
「是非共」
「それではな、戦艦も空母もだ」
 そうした艦艇達をというのだ。
「見せてもらうが空母はだ」
「その艦艇ですか」
「空母は」
「どうかというのですね」
「艦載機のことだが」
 エウロパ軍のそれだというのだ。
「こちらも新型だったな」
「はい、エインヘリャルⅡです」
「その名称となっています」
「これまでのエインヘリャルとは全く違います」
「あらゆる面で性能が上になっています」
「二段階は上になっています」
 艦載機にしてもというのだ。
「そしてその艦載機をです」
「新型空母は八十機搭載出来ます」
「そうした設計です」
「八十か、多いと思うが」
 しかしと言うモンサルヴァートだった。
「これまでの我が軍の空母と比べるとな」
「それでもですね」
「連合軍の空母と比較しますと」
「どうしても」
「あの国の空母は大きい」
 これはどの兵器もだ、連合軍の兵器はとかく大型だ。
「その大きさもあってな」
「艦載機は二百機です」
「我々のおよそ二・五倍です」
「新型の空母と比べても」
「相当な違いです」
「それは特別だな、しかもだ」
 モンサルヴァートはさらに話した。
「あの空母は四段の飛行甲板がある」
「それだけに一度に発艦、着艦が出来ます」
「空母を出す数も収める数も大きい」
「一度に出せます」
「その発艦と着艦の速さもかなりですし」
 このことにも技術の違いが出ている、エレベーターやカタパルトの速度が速い為そうなっているのだ。そして発艦着艦システムも整っているからだ。 
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