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星河の覇皇

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第七十六部第一章 動きはじめる両軍その二十五

「この様に開発していっています」
「新型艦艇は」
「そして新型の艦載機も地上兵器もです」
「刷新していきます」
「そうか、しかしだ」
 モンサルヴァートは彼等に軍務大臣として応えた。
「一世代の発展かと思っていたが」
「二世代ですね」
「そこまでの発展だというのですね」
「その発展ぶりが」
「これはマウリアからの援助だな」
 モンサルヴァートはこうも言った。
「軍事技術の」
「はい、そうです」
「あの国は既に連合の技術供与を受けています」
「噂では連合国内でスパイ活動を行い技術を得ているとか」
「連合のかなり高度の技術を」
「そしてその技術がだな」
 マウリアが連合から手に入れた技術がだ。
「我々にもだな」
「はい、マウリアが渡してくれて」
「交渉で手に入れたものもありますが」
「それによってです」
「当初の想定以上の技術を使えています」
 つまり一世代のもの以上のというのだ。
「それで、です」
「この様にです」
「予想以上に優れた兵器を開発出来ています」
「二世代上の兵器になっています」
「そしてこれはまだ通過段階です」
 二世代上の兵器もというのだ。
「十年、早ければ数年のうちにです」
「また新型兵器を開発します」
「そしてその兵器もです」
「二世代は上のものになります」
「兵器の世代を十年とする」
 モンサルヴァートはこの時代での兵器の世代について述べた。
「だとすると連合は我々よりも相当に進んでいる」
「他の分野の技術はそれ以上だとか」
「何百年の開きがあるのは事実です」
「連合はあくまで民間の国です」
「技術においても」 
 連合は軍事技術への優先度は低い、それでその技術も民間技術の方が先に進んでいることが多いのだ。
「それを考えますと」
「二世代でもですね」
「我々は油断出来ませんね」
「それでも」
「そうだ、連合の兵器開発は遅い」
 それ自体はだ。
「四十年で新兵器開発をしている位だ」
「そこは我々とは違いますね」
「やはり軍事の優先度は低い国ですね」
「サハラを侵攻していた我々と違い」
「そこはですね」
「そうだ、だからその連合に追いつく様にだ」
 様にというのだ。
「新兵器を開発していくことだ、予算はある」
「はい、軍事費の中でもです」
「技術投資を増やして頂いているので」
「我々も安心して技術開発が出来ています」
「有り難いことに」
「総統は連合の兵器に対抗出来る兵器を考えておられる」
 それがギルフォードの考えだ、エウロパ戦役では兵器面でも全く相手にならなかった。数だけでなくだ。
「将兵の質で勝ててもだ」
「だからですね」
「兵器開発は絶えず行い」
「そうしてですね」
「強力な兵器も備え」
「そうして連合に対抗しますね」
「そうしなければならない、そして何といってもだ」
 ギルフォードはさらに話した。 
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