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星河の覇皇

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第七十六部第一章 動きはじめる両軍その十八

「逆に功績がないとな」
「武勲ですね」
「もうな」
 それこそというのだ。
「一般や補兵士出身が士官になってもだよ」
「落ちますか」
「確かにサハラは一兵卒からでも提督にもなれるさ」
 そうした例も千年の戦乱の歴史でそれなりにある、中には国家元首になりさらにサハラを統一せんまでに至った者もいる。
「けれどな」
「稀な例ですね」
「そうだよ、本当に歴史にある位のな」
 数える位のというのだ。
「ケースだよ」
「実際にとんでもない英雄でないと」
「そんなのなれないからな」
 一兵卒から提督まではというのだ。
「やっぱりな」
「そうですよね」
「結局軍隊で入隊課程は大事だよ」
 このことはサハラでも否定出来ないとだ、アブクールは話した。
「士官なら候補学生以上でな、提督になりたいならな」
「もう士官学校ですね」
「そこに入るべきだな」
「士官学校ですか」
「俺ならな」
 笑ってだ、アブクールはハーディンそしてハルークに話した。
「もう名前書いて終わりだな」
「テストの問題がわからない」
「そういうことですね」
「そうだよ、何度も言うが俺はとんでもない馬鹿高校出身なんだ」
 だからだというのだ。
「それで士官学校なんてな」
「とてもですね」
「合格しないっていうんですね」
「そうだよ、それこそ名前書いて終わりだよ」
 それこそというのだ。
「士官学校、まあここじゃ幼年学校からはじまるけれどな」
「幼年学校出てから軍務を経て士官学校ですからね」
「オムダーマンじゃそうですからね」
「士官学校は幼年学校の次」
「まずは幼年学校ですね」
「幼年学校ってオムダーマンでもトップクラスだからな」
 その合格に必要な学力はというのだ。
「俺が合格出来る筈ないだろ」
「軍曹の成績では」
「そう言われますか」
「そうだよ、まあそれでも提督になりたいならな」
 そう思うならというのだ、軍の最高幹部と言っていいまでに至りたいならだ。
「もうな」
「幼年学校ですね」
「そこに行くべきですね」
「そうだよ、本当にな」
 提督即ち将官になりたいならというのだ。
「やっぱりそうした学校に行かないとな」
「提督にはなれないですね」
「普通は」
「大体そうした人の為の学校ですからね、幼年学校って」
「どうしても」
「そうだよ、大統領だってそうだろ」
 アッディーン、彼もというのだ。
「幼年学校に入られてだろ」
「そうして功績を挙げられて」
「瞬く間に昇進されて」
「大統領に推挙までされて」
「今に至りますからね」 
 元帥になりさらに武勲を挙げてオムダーマンをサハラを二分するまでの国にまでしたことを受けてである。
「そう考えますと」
「妥当なコースですか」
「大統領までは流石にちょっとないですが」
「提督まではですね」
「そうだろ、確実に提督になりたいなら幼年学校だよ」
 そこに入るべきだというのだ。 
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