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星河の覇皇

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第七十六部第一章 動きはじめる両軍その十七

「士官の処罰は凄いからな」
「俺達のそれ以上に」
「ずっときついっていいますね」
「もう徹底的な処罰を受ける」
「そうらしいですね」
「それが軍隊だ」
 士官は責任ある立場だと明確に認識されていてそれで責任を取らされるのだ。
「俺達は所詮管理者じゃないからな」
「管理者は士官ですね」
「そうですね」
「だから責任も取らされる」
「そうなんですね」
「そうだ」
 実際にというのだ。
「だからな」
「そういうのが嫌ならですね」
「ならない方がいいですね」
「書類仕事もありますし」
「論文とかも書きますよね」
「何かとあるからな」
 だからだというのだ。
「合わないと思ったらな」
「なるべきじゃないですか」
「部内の試験があってもな」
 それに合格してもとだ、アブクールはハーディンに話した。
「それでもな」
「わかりました、ただ」
「補兵士だとな」
「その辺りは」
「ああ、やっぱり部内もな」
「候補生ばかりですよね」
「あっちの為の試験でな」
 そうなっているからだというのだ。
「御前みたいな補兵士はな」
「あまり、ですね」
「受けろとも言われないんだよ」
 候補生出身と違ってというのだ。
「殆ど放置だぜ」
「受けたいなら勝手にですね」
「受けろってな」
「そんな風ですか」
「それで受けてもな」
「受からないですか」
「多少勉強した位じゃな」 
 そのレベルの学力ではというのだ。
「こう言ったら何だが補兵士に入る学力じゃな」
「ああ、候補学生とはですね」
「違うからな」
 学力のレベル、それがというのだ。
「候補学生は学力、部内幹部も考えに入れたうえで入隊テストやってる節あってな」
「連合軍なら余計にですよね」
 ハルークは先程アブクール自身が言ったことを彼に返した。
「それは」
「ああ、それでこっちもな」
「我がオムダーマン軍も」
「そういう傾向強いのは確かでな」
「俺達補兵士あがりの下士官が部内士官の試験受けても」
 ハーディンがまた言ってきた。
「相当な勉強してるか功績がないと」
「受からないんだよ」
「そうですか」
「それで士官になっても功績がないとな」
「昇進遅いですか」
「候補学生出身の方が早いぜ」
 昇進もというのだ。
「やっぱりな」
「補兵士は下士官でいろってことですか」
「ああ、もう軍の中でな」
「そう決められているんですね」
「功績がないとな」
「功績第一なのが救いですか」
「ああ、しかしな」
 それでもと言うのだった。 
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