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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第四百二十五話 最高の料理その五

「そこから育むにしても乗り越えるにしても成長するのだからな」
「いいんですか」
「そうだ、それこそが人間ではないか」
「人間関係からも成長することも」
「私はそう思っているのだよ」
「何か会長さんの言うことは」
 ゲルサドラが言ってきた。
「何でも成長の材料ですね」
「その通りだよ」
 ゲルサドラにも笑顔で答える。
「人はあらゆるものが成長の材料となる」
「欲望もですね」
「そうだ、だから私も欲望を愛しているのだよ」
「人を成長させてくれるからですか」
「そして欲を求めて動く」
 このこともというのだ。
「その姿もまたいいからだ」
「欲があることはいいことですね」
「私はそう考えている、人を成長させるのだから」
「新しい考えですね」
「駄目だと思うか」
「今はいいと思います」
 これがゲルサドラの返事だった。
「そう思います」
「そう言ってくれるか」
「はい、じゃあ会長さんは今からですね」
「ケーキを作って皆に食べてもらう欲望を見たそう」
 こう言ってケーキを作るのだった、そして。
 戦士達はそのケーキも食べる、今彼等は料理を食べつつ戦っていた、そして。
 夏目は司の作った肉じゃがを一口食べてまずは目を大きく見開いた、そのうえで作った司に対して言った。
「あの、司さんって」
「フレンチが専門だけれどね」
「他のお料理も作られるんですね」
「料理なら何でも作られるよ」 
 こう夏目に答えるのだった。
「俺は」
「そうなんですね」
「正直神様と戦うとか逃げたいけれど」
 その本音も漏らした。
「料理ならね」
「作られてですか」
「戦えるから」
 こちらのことならというのだ。
「本当に」
「そうですか」
「そう、そして」
 そのうえでというのだ。
「勝てるよ」
「司さんもですね」
「料理ならね」
「それが司さんの戦いってことだな」
 春虎も言って来た、その肉じゃがを食べながら。
「要するに」
「そうだね」
 司も否定せずに言葉を返す。
「俺にとってはね」
「戦闘は出来なくてもな」
「料理が戦いだね」
「スサノオとのな」
「神との食戟は」
 それはというと。
「この決戦で皆に戦ってもらう」
「司さんの料理を俺達が食べてな」
「そうして元気を出してもらって」
 それでというのだ。
「戦ってもらうことだね」
「そうだな、じゃあな」
「もっと食べてくれるかな」
「司さんが作ってくれるんならな」
 春虎は笑顔で応えた。
「どんどん食わせてもらうぜ」
「それじゃあね、次はね」
「何を作ってくれるんだ?」
「粕汁を作るよ」
「粕汁?」
「あれっ、知らないかな」
「ええと、どんな料理なんだ?」
「酒粕を使ったお料理よ」 
 京子が首を傾げさせた春虎に話した。 
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