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星河の覇皇

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第七十五部第五章 宣戦布告その三十

「それは恥でありますね」
「人として最も」
「しかし主席は誇りを知っておられる」
「だからですね」
「恥も知っている」
 誇りを知っていてというのだ。
「だからだ」
「その様なことはされず」
「そうしてですね」
「震災があれば」
「然るべき対応を取られますね」
「そのうえで戦争にも勝つ」
 アッディーンとのそれにもというのだ。
「そうする、ではな」
「まずはですね」
「政務を執られ」
「そして国境に到着すれば」
「その時には」
「宣戦布告を行う」
 到着すればというのだ。
「ではいいな」
「はい、わかりました」
「それではです」
「国境に到着すれば」
「その時にですね」
「用意を頼む」
 宣戦布告のだ、シャイターンはアッディーンのそれとはまったく違う美食の後で政務を執ってだった。
 国境に到着した瞬間にだ、フラームとアブーに言われた。
「兄上、では」
「これよりですね」
「国境に到着しましたので」
「宣戦布告をですね」
「行う」
 まさにという返事だった。
「これからな」
「はい、それでは」
「これからお願いします」
「そうしよう」
 こう話してだ、シャイターンは自ら宣戦布告を行った。その状況は全人類に向かって放送されたがこれはアッディーンも同じだった。
 旗艦アリーから宣戦布告を行った、両者共軍服姿でありこの瞬間に戦争がはじまった。その両者の宣戦布告をテレビで聴いてだった。
 八条は共に観ていた軍の高官達にこう言った。
「はじまりました、そして終わります」
「戦争がはじまり分裂が終わる、ですね」
 バールがすぐに八条に応えた、皆国防省の一室でそれぞれの席に座ってそのうえで観ている。慮社の宣戦布告はまさに同時であり左右にそれぞれが画面にいた。
「いよいよ」
「はい、その通りです」
 八条もバールにこ答えた。
「まさに」
「そうですね」
「そうです、そして」
「そして?」
「おそらく負けた方はです」
 アッディーン、シャイターンのどちらでもだ。
「連合かマウリア、おそらくこの連合です」
「亡命してきますか」
「はい」 
 そうなるとだ、八条はリバーグに答えた。
「そうなります」
「そうですか、我が連合にですか」
「そうです、そしてその亡命された方をです」
 八条はさらに話した。
「私は義勇軍に迎え入れたりです」
「義勇軍、となりますと」
 リバーグは八条のその話を聞いて考える顔でこう彼に述べた。 
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