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星河の覇皇

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第七十五部第五章 宣戦布告その二十五

「国家元首としてあってはならない」
「では災害が起これば」
「その際はですか」
「閣下は動かれる」
「そうされますか」
「どちらも放置しない」
 決してとだ、シャイターンは文官達に約束した。
「そしてそのうえでだ」
「戦争にも勝たれ」
「そうしてですね」
「サハラを統一された後は」
「皇帝として治められますね」
「そうする、私はそれが出来る者だ」
 自信、それも出しての言葉だった。
「ならばだ」
「その際もですね」
「必ず、ですね」
「万全の対応をされますね」
「災害はないに越したことはない」
 古来より多くの者が思うことだ、こうしたものはまさに起こらないに越したことはないものである。
「連合では自身や台風や津波の力をエネルギーに変えて吸収する技術も発達しているがな」
「ブラックホールですらですね」
「磁気嵐もぺすね」
「隕石の衝突等も」
「全てですね」
「そうだ、だから災害もだ」
 それが市民や社会に影響を及ぼす前にだ。
「エネルギーにしている、しかしだ」
「その連合でもですね」
「全ての災害は防げてはいない」
「エネルギーを吸収出来ていない災害もあり」
「そうした災害に苦しめられていますね」
「そうなっている、ましてやだ」
 シャイターンはさらに話した。
「我々はそうした技術もだ」
「連合とは比較になっていませんね」
「こちらも数百年は遅れています」
「その為災害にも苦しめられていますね」
「そちらにも」
「何時起こるかわからない災害に」
「そうなるからだ」
 だからだというのだ。
「我々は余計にだ」
「災害が起こればですね」
「その時はですね」
「対さないとならないですね」
「災害に対して」
「その通りだ、戦争中は特に起こらないことを願うが」
 しかしと言うのだった。
「だがな」
「何時起こるかわからないのが災害ですから」
「戦争は予測出来ますが」
「戦争はそうですから」
「余計に厄介ですね」
「言うならばゲリラ、パルチザンだ」
 シャイターンは災害をこうした存在に例えた、突如として出て来てそうして攻撃をしてきて身を隠す彼等とだ。この時代でも宙理を利用して宇宙空間で戦う戦術があるのだ。無論惑星の中でもである。
「突然来る」
「だからですね」
「それで、ですね」
「今もですね」
「用心しておかねばなりませんね」
「災害はな、戦争は人と人の間で行われるものだ」
 それが戦争だというのだ。
「戦争になるのもアッラーの思し召しにしてもな」
「星とは違う」
「そして宇宙ともですね」
「また違うもの」
「そういうことですね」
「アッラーの別の思し召しだ」
 戦争とはまた違う、というのだ。この世の全てがアッラーに司られているというのがムスリムの教えだが戦争と災害ではまた別だというのだ。 
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