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星河の覇皇

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第七十五部第五章 宣戦布告その二十四

「私は勝つ」
「では我々はです」
「国家主席のしての閣下のご職務をお助けします」
「そうさせて頂きます」
「これからも」
 文官である彼等はこうシャイターンに述べた。
「そして軍務はです」
「ティムール軍最高司令官としては」
「軍人ですね」
「彼等の責務になりますね」
「そうなる、では食事の後はだ」
 その馳走の後はというのだ。
「宣戦布告の時間まではだ」
「国家主席としてですね」
「ご公務ですね」
「そちらをされますね」
「戦争になればな」
 それからはというと。
「もうだ」
「はい、戦争に専念される」
「そなられるからですね」
「ご公務については」
「首相に任せられて」
「私はだ」
 とてもというのだ。
「それは出来ないからな」
「はい、では」
「それではですね」
「今は暫しですね」
「ご公務と別れられますね」
「その間は頼む」
 こう文官達に話した。
「いいな」
「はい、承知しています」
「そのことについても」
「ではです」
「その間はお任せ下さい」
「諸君等もだ」
 文官達にこうも言った。
「このシャラザードからだ」
「はい、退艦して」
「そうしてですね」
「首都に戻る」
「サマルカンドに」
「非常の要件があればだ」
 その時はというと。
「すぐに私に連絡してくれ」
「星系規模の災害が起これば」
「その時はですね」
「即座に対応を取られる」
「そうされますか」
「軍には二つの目的がある」
 その二つの目的が何かもだ、シャイターンは文官達に話した。
「一つは戦争に対すること、そしてだ」
「もう一つはですね」
「災害ですね」
「災害にどう対するか」
「それも軍の目的ですね」
「災害に対しても」
「軍の組織力と装備、設備でだ」
 そうした備わっているものを使ってというのだ。
「災害の被害を食い止め被災者を保護して救う」
「それもまた、ですね」
「軍の務めであり」
「果たさねばならない」
「どちらもですね」
「そうだ、戦争も災害もだ」
 そのどちらもというのだ。
「対さなければならない、どちらに負けてもだ」
「軍として、そして最高司令官である国家元首として」
「失格ですね」
「そうである」
「そう言われるのですね」
「その通りだ、災害対策を忘れるなぞだ」
 このことで軍の備えを怠ることもだ。 
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